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キャッシュレス決済サービスのお得で安全な使い方教えます 第3回

交通系ICカードは●●●がなくても使えます!

キャッシュレス決済の疑問にお答えします「停電したら? 割り勘したい! 子どもに送金!?」

2022年10月28日 17時00分更新

文● 正田拓也 編集●ASCII

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キャッシュレス決済サービスの素朴な疑問にお答えします

みなさんの疑問にお答えします!

 第1回、第2回でキャッシュレス決済サービスは便利でお得、心配することもあまりないことがわかりました。しかし、バーコード決済をはじめとするキャッシュレスはインターネットとスマホあってのもの。ネットが不調になったり、停電になったりしたらどうなるのでしょうか? そのほか、いくつか疑問点を考えてみました。

ネット回線不通や停電のときはどうなるの?

 最近、大手の携帯電話回線が止まるというトラブルがありました。そうした際にはキャッシュレス決済サービスも使えないケースがあるとされ、不安になっている人もいると思います。

 結論から言えば、バーコード決済はネット回線がなければ使えません。機器が動かなくなるような停電時も同様です。反対に、Suicaなど交通系ICカード類はネットが不調でも機器さえ動いていれば使えることが多くなります。

 整理してみると、バーコード決済の残額などはサーバー側にあり、決済のたびに正当な取引か否かを確認する通信が実施された上で決済されます。そのため、ネット回線が不調では決済ができません。

 対してSuicaのようなICカードは、残額が手元のICカード内にあり、そのICカードの残額で決済され、減った分もICカード内に書き込まれるため、ネット回線がなくても決済が可能です。

 また、最近目にすることが多くなってきたクレジットカードのタッチ決済も、サーバーと通信して決済するため、ネット回線が不調の場合は決済できません。

決済システムは対策も抜かりない

 しかし、(多少)安心してください。サーバーと通信しなければ決済できないバーコード決済やタッチ決済も、当然ながら不調自体あってはならないことなので、事前にさまざまな対策が考えられています。

 サーバーなど重要な機器には無停電電源装置が備え付けられていることが普通で、一時的な停電ではそう簡単に止まりません。インターネット回線も回線を二重化されていることが多いのです。まったく別の経路を使ったインターネット回線を2つ以上用意し、不具合があればすぐに切り替えるという対策も実施されています。

複数ルート化することで、ネット回線の不調や停電はある程度回避できる(画像はNTTドコモの場合

 それでも、バーコード決済の場合はお店の決済機器だけでなく、ユーザー側のスマートフォンの通信も重要です。あなたのスマホが不調になれば、残念ながら決済はできなくなります。

 サーバーとその都度通信することはネット不調の際にはデメリットになりますが、不正対策には大きなメリットです。たとえば、スマホが盗まれるといったトラブルに見舞われた際、利用停止の手続きをすればすぐに使えなくなります。サーバーと都度通信する方式ならではのメリットです。もし、オフラインでも決済できる取引方法なら、即時停止はできません。

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