Odysseyは手に取ってみると豪華なフェイスプレートの質感がよくわかる。標準添付されているケーブルもかなり高品質なものである。
音質はとてもワイドレンジでオーディオファイル調だ。高音域は伸びやかだが刺激成分が抑えられて聞きやすい面もある。低域も誇張感は少なく深みがあり、タイトでパンチがある。音場も立体的な広がりがよく感じられる。性能が高いだけではなく、きめ細やかにチューニングされているのが分かる。たしかに音調はA&ultima SP3000と似たものが感じられ、併せて楽しむとより高いレベルの音を楽しむことができるだろう。
両製品とも高い音性能とともに、最近のオーディオでの新技術を巧みに取り入れた設計を感じることができた。10年の節目を迎えたAstell&Kernが開発した集大成であると同時にさらにこの先の10年に向かっていく意気込みが込められている製品であるともいえるだろう。
この連載の記事
-
第275回
AV
ソリッドなステンレス筐体とK2HDサウンド、iFi audioの「Go bar 剣聖」 -
第274回
AV
いよいよSpotifyもロスレス配信か、Redditに解析情報 -
第273回
AV
ソニーが米国で展開し始めた、重低音新シリーズ「ULT POWER SOUND」とは? -
第272回
AV
自然な文章でプレイスリスト作成をうながせる、Spotifyの新機能 -
第271回
AV
音楽生成AIの進化速度に舌をまく、無料でも試せるStable Audio 2.0を使う -
第270回
AV
耳をふさがないイヤホンで高音質を追究したい人に、Cleer Audioがいいぞ!! -
第269回
AV
期待が高まる「Fokus Triumph」の音、NobleのMEMSスピーカー搭載イヤホン第3弾 -
第268回
AV
XPAN技術やWi-Fi 7、UWBなどをAIで統合した、クアルコムのFastConnect 7900 -
第267回
AV
K2HDに対応、個性的な機能備えたiFi audioのスティック型USB DAC「GO bar剣聖」 -
第266回
AV
日本とは異なる趣を持つ、ドイツのヘッドホンイベント“The World of Headphones” -
第265回
AV
Apple MusicとSpotifyの争いが飛び火? 欧州委員会がアップルに制裁金 - この連載の一覧へ