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顧客が主体となってインフラの運用管理を行う「カスタママネージドオプション」

デル、「APEX Data Storage Services」に新たな管理モデルを追加

2022年09月30日 10時30分更新

文● 大河原克行 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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 デル・テクノロジーズは2022年9月29日、エンタープライズストレージを“as-a-Service”モデルで提供する「APEX Data Storage Services(ADSS)」において、新たに顧客自らが主体となってインフラ管理を行うことができる「カスタママネージドオプション」を追加した。

 従来のデル・テクノロジーズによる管理オプションに加えて、顧客自身によるインフラ管理オプションの選択を可能にしたことで、顧客やパートナーはニーズにあわせたas-a-Service モデルを選ぶことができ、これまで以上にas-a-Serviceへの移行を促進できるとしている。

「APEX Data Storage Services(ADSS)」において、顧客自身が主体となってインフラ管理を可能にするオプションを追加

デル・テクノロジーズ APEXビジネスデベロップメントマネージャーの木村紳也氏

顧客自身で監視や運用、最適化を行う新たなオプション

 ADSSは2022年7月から国内提供を開始し、8月からは販売パートナーを通じた提供をスタートしたサービス。顧客オンプレミス環境に設置されたインフラをデル・テクノロジーズが保有/管理し、ストレージインフラをサービスとして(as-a-Service)提供するもの。顧客企業は必要に応じてサービスをスケールアップすることができ、使用したストレージ容量に対して料金を支払う仕組み。データをオンプレミス環境内で完全にコントロールできるため、コンプライアンスやセキュリティの面でもメリットがある。

 デル・テクノロジーズ APEXビジネスデベロップメントマネージャーの木村紳也氏は、今回ADSSに追加したカスタママネージドオプションについて、これまで(デルが主体となりインフラ管理を行う「デルマネージドオプション」)との違いを次のように説明する。

 「デルマネージドは、(インフラの)ライフサイクル全体をデル・テクノロジーズが管理するもの。一方でカスタママネージドでは、デプロイ、障害対応などのサポート、デコミッション(使用終了)についてはデル・テクノロジーズが支援しながら、監視や運用、最適化は顧客自身で行うことになる。社内に監視、運用などのベストプラクティスを蓄積しているIT部門や、その領域にパートナーのマネージドサービスを適用している企業には最適なオプションとなる」(木村氏)

従来のデルマネージド形態(上段)、新たなカスタママネージドオプション(下段)の違い

パートナー経由での再販にも対応した管理コンソールを提供

 ADSSの活用事例として、デル・テクノロジーズ自身のIT部門でデータセンター内のブロックストレージに適用していることも紹介した。

 ADSSを活用したことで、これまで導入前の容量計画の立案や稟議、承認にかかっていた時間や工数を低減、ストレージの注文から設置までにかかっていた期間を3カ月から1カ月未満にまで短縮できたという。

 「その結果、エンジニアがほかのプロジェクトに関与できるようになったり、付加価値の高い作業に従事できるようになったりしている。今後、さらにADSSにストレージインフラを移行させることで、より高い成果が出ることを期待している」(木村氏)

デル・テクノロジーズにおけるADSSの活用事例

 また、APEX Cloud Servicesにおける調達/運用/監視の統合ツール「APEX Console」で、パートナー向けやクラウドサービスプロバイダー向けの再販機能を実装していることについても説明した。

 APEX Consoleには、「ディストリビュータモード」や「ソリューションプロバイダーモード」「クラウドサービスプロバイダーモード」が用意されている。APEXサービスのサブスクリプションの設定や購入などの管理は、一次店となるディストリビュータやソリューションプロバイダー、クラウドサービスプロバイダーだけがこのAPEX Consoleから確認でき、二次店(販売店)やエンドユーザーは確認できない。一方で、ストレージリソースを操作するエレメントマネージャーはエンドユーザーだけが操作可能であり、一次店や二次店は表示だけという仕様になっている。

 このように、APEXの機能はパートナープログラムに合わせた形でアップデートされており、新たに提供する「APEX Cloud Services with VMware Cloud」では、パートナーがVMwareスタックでクラウドネイティブアプリケーションを開発したり、顧客のアプリケーションのモダナイゼーションを支援したりする機能を提供。「APEX Private and Hybrid Cloud」では、パートナーが独自のマネージドサービスを提供でき、幅広い範囲のデータセンター管理契約にAPEXを組み込むことができるようにしている。

APEX Consoleの画面例。ディストリビューターやソリューションプロバイダーといったユーザーの役割に応じて異なる機能を提供する

APEXによって新たなユーザー体験を提供、DXを促進する

 会見では、APEXの狙いやメリットなどについてもあらためて説明した。

 木村氏は「これまでミッションクリティカルシステムを支えてきたデルが、オンプレミスにおいても“クラウドのバリュー”を提供するのがAPEXの狙いだ」と説明する。オンプレミスにおいて課題となっているインフラへの過剰投資、ビジネス成長に追いつかない拡張性、最新技術への対応の遅れ、納期の遅延といった問題を解決できると強調した。

 APEXでは、顧客がオーダーをしてから最短21日間でハードウェアやソフトウェアのインストールが可能であり、監視や運用、公開、最適化、サポートといったサービスも提供。デコミッション時にはオンサイトでデータのサニタイズを実施し、証明書も発行する。こうしたライフサイクルサービスは、ADSSでも標準で提供される。

APEXライフサイクルサービスの全体像

 木村氏は、APEXの特徴としてシンプルな導入と管理を実現できる「SIMPLICITY」、迅速で変革kをし続けるITを実現する「AGILITY」、セキュリティやガバナンスを制御する「CONTROL」の3点を挙げ、そうした特徴から「デジタルトランスフォーメーションを促進できるのがAPEXのバリュー」だと語る。さらに、カスタマサクセスマネージャ(CSM)がライフサイクル全体のアドバイザーとしてサポートすることも特徴に加えた。

 「APEXは単なるコンサンプションモデルやas-a-Serviceではなく、デル・テクノロジーズが新たなユーザー体験を提供するサービス。パートナーと連携したサービス提供も可能であり、使いやすく、管理しやすく、価格の透明性も担保している。古くなったインフラも適切な時期に変更し、リサイクルすることで環境にも配慮できる」「グローバルでもAPEXのポートフォリオを順次拡大しており、日本で提供するサービスメニューも拡張している。さまざまな選択肢を提供することで、マルチクラウド環境への移行をAPEXで支えていく」(木村氏)

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