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OISTなどが量子誤り訂正の新手法、従来より高速・高効率

2022年09月20日 17時42分更新

文● MIT Technology Review Japan

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沖縄科学技術大学院大学(OIST)、アイルランドのダブリン大学トリニティカレッジ、オーストラリアのクイーンズランド大学の共同研究チームは、量子誤り訂正(QEC:Quantum Error Correction)の新技術を考案。ノイズを含む部分的な「シンドローム測定(2つの隣接する量子ビットの向きが揃っているかどうかを評価すること)」から、誤りを迅速かつ効率的に検出し、訂正できることを示した。

沖縄科学技術大学院大学(OIST)、アイルランドのダブリン大学トリニティカレッジ、オーストラリアのクイーンズランド大学の共同研究チームは、量子誤り訂正(QEC:Quantum Error Correction)の新技術を考案。ノイズを含む部分的な「シンドローム測定(2つの隣接する量子ビットの向きが揃っているかどうかを評価すること)」から、誤りを迅速かつ効率的に検出し、訂正できることを示した。 研究チームが考案した量子誤り訂正の手法では、強力な従来型のコンピューターを「推定器」として使う。推定器が量子コンピューターの量子ビットを連続測定することで誤りを検出し、適切なフィードバックをして誤りを訂正する。同チームが「連続測定」と呼んでいる今回の手法は、これまで量子誤り訂正に使われてきた「射影測定」よりも高速で、資源効率も良く測定できるという。 研究成果は、科学誌フィジカル・レビュー・リサーチ(Physical Review Research)に9月14日付けで掲載された。研究チームは、この新しい量子誤り訂正の手法は理論モデルに基づくものであるため、量子コンピューターを用いた実験によるさらなる検証が必要になるとしている。

(中條)

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