すべてを高い次元のバランスで兼ね備えた旗艦機!

デザイン、表現力、性能、そのすべてが美しいフラッグシップ機<Yoga Slim 970i>実機レビュー

文●村野晃一/編集 ASCII

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映像出力、サウンド表現、共にSo Beautiful!

 外観に惚れ惚れしたあと、さらに驚愕するのが電源を入れてすぐに表示される極彩色の「YOGA」の文字だ。このロゴを見るだけで、<Yoga Slim 970i>のディスプレイがいかに美しいかをすぐに察することができるだろう。

 <Yoga Slim 970i>には、レノボ独自の評価基準を満たす「PureSight Display」と位置づけている高精細な表示を可能とするディスプレイが搭載されている。14.0型、4K WQUXGA(3840×2400ドット)表示、リフレッシュレート60Hz、画面比率16:10のOELDディスプレイで、そのスペックは10bitカラー(約10億7374万色表示)、100% DCI-P3 カラーガンマ(デジタルシネマ向けRGB色空間カバー率100%、sRGBカバー率125%)、コントラスト比100万:1、応答速度1ms、Display HDR500 True Black出力を誇る。画面専有比率は93%と没入感も高い。

180°開くことのできるディスプレイは、視野角も広くどちら側からでも美しく見える

 数値的なことを持って美しさを推し量れというのに無理があるのは百も承知だが、あえて言葉で表現するなら、とにかく黒の締りが効いているのと、それに比して各色ごとの際立ち方がすごいといった感じだろうか。実際どのくらい美しいかを知るには、とにかく量販店の店頭にでもなんでも行って、ぜひ実機の画面を目にしていただきたい。ちょっと感動ものであることは保証しておく。

 また、画面の美しさとは直接関係ないのだが、<Yoga Slim 970i>のディスプレイはタッチ対応しており、折からのアップデートで、Windows 11上でもAndroidアプリが使えるようになることも合わせ、何かと便利なのではないかと思う。

 一点気がかりなのはタッチディスプレイだと画面が指紋でベタベタになってしまうのではないかという懸念があることだが、タッチディスプレイを多用する方は、ぜひディスプレイクロスを一緒に持ち歩くことをおすすめしたい。<Yoga Slim 970i>のディスプレイ面はグレア(光沢)タイプなので、やはり指紋は多少目立つ。ディスプレイ保護シートを貼ればいいのではないか、という気もするが、シートを貼ることでこの美しい画面表示能力が多少なりとも犠牲になることがあるのであれば、やはりそのままで利用することをおすすめしたい。そのうえで、いつでも美しい画面を楽しみたいのであれば、こまめに指紋を拭き取る習慣を付けよう。

 ディスプレイと同時に、<Yoga Slim 970i>のもうひとつの出力面での大きな特長として挙げておきたいのが、DOLBY ATMOSに対応したBowers & Wilkinsのステレオスピーカーのサウンドだ。Bowers & Wilkinsは、イギリスの高級スピーカーブランドで、ボルボなど高級外車のオプショナルスピーカーとしても採用されている。

キーボード左肩に刻まれた「Bowers & Wilkins」のクレジット。キーボードの左右横に、キーボードと天地を揃えるようにスピーカー孔が設けられている

 これまた文章で表すのは難しいのだが、<Yoga Slim 970i>のサウンドシステムは、ノートPCとは思えないくらいすこぶる良い。本機のステレオスピーカーは、キーボード横の左右に、14KHzのツイーター(2W)を2基、250Hzのウーハー(3W)を2基、計4基のスピーカーを搭載しているのだが、音楽再生ではボーカルの独立感のみならず、バックバンドの楽器の音色さえも粒立って聞こえ、オンライン会議でのクリアーな会話や、映画やドラマといった映像コンテンツでの臨場感の増幅など、音を必要とするシーンの表現力を1、2段上げてくれるくらいのポテンシャルがある。

 こうした画面表示の美しさ、音響出力の美しさも、本機を<Yoga Slim>シリーズのフラッグシップたらしめているファクターのひとつとなっている。

IRカメラ搭載で人物検知が可能な<Yoga Slim 970i>で使える
オンライン会議用の映像処理ソフト

 閑話休題というわけではないが、ここでひとつ、<Yoga Slim 970i>で使えるレノボのオリジナルアプリを通し、別の角度から、本機の魅力に迫ってみたい。

 <Yoga Slim 970i>に搭載されている内蔵カメラは、フルHD解像度1080Pのウェブカメラに加え、IRカメラも備わっている。すなわち、Windows Helloによる顔認証ログオンが可能となっているわけだが、この顔認証が可能なレノボ機に限り利用可能なオリジナルアプリがある。それが「Smart Appearance」というオンライン会議用の映像処理ソフトだ。

オンライン会議用の映像処理ソフト「Smart Appearance」

 このアプリは<Yoga Slim 970i>にプリインストールされているわけではないが、Microsoft Storeからダウンロードでき、無料で利用できる。その主な機能は、「背景」、「アイ・コンタクト補正」、「顔フィルター」、「存在検知」、「プライバシー保護」、「適応減光」の6つ。カメラを利用するアプリなのだが、本アプリを通した映像を、そのまま「Teams」や「Zoom」といったオンライン会議アプリにブリッジして渡すことができる仕様になっている。

 「背景」は、カメラで検知した人物を切り抜いて、背景をぼかしたり、壁紙に差し替えたりするおなじみの機能。この機能だけであれば、一般的なオンライン会議ツールにも搭載されているので、さほど驚くには値しない。面白いのはここからだ。

 「アイ・コンタクト補正」は、なんとウェブ会議でありがちな、目線がカメラに向いていないのを、カメラ目線に補正してくれる機能。もちろん、顔を大げさに外に向けてしまっていては無理だが、ちょっと画面の隅を見ながらしゃべっている程度であれば、ちゃんとカメラでこちらに顔を向けながらしゃべっているように見える。生放送などを行うような場合に、カンペを見ながらしゃべっても気づかれないのだ。

 さらに面白いのが、「顔フィルター」だ。これは、よくある美肌効果をもたらす肌エフェクトを掛ける機能に加え、ユーザーの顔の形状を検出して、「顔の形」「額」「目の大きさ」「目の距離」「鼻」「口」「あごの長さ」「あごの大きさ」といった項目をスライドバーを使って修正し、デジタルでプチ整形できてしまう機能だ。さながらオンラインゲームでアバターを作る要領で自分の顔を補正でき、ちょっと盛った顔でオンライン会議に臨むことができる。

「顔フィルター」はスライドバーで顔のつくりを変更できる機能

すべての数値を100に設定した際の筆者の顔。極端に人間離れした顔にはならないので、その点はご安心を

 「存在検知」と「プライバシー保護」は、機密保護のための機能で、「存在検知」ではPCをの前に人がいるかどうかを検知して、設定時間以上ユーザーがPCの前を離れると、自動的に画面をロックする。また、「プライバシー保護」では、後ろに立った人影をカメラが検知すると画面上にアラートを出してくれる。

 「適応減光」は、ユーザーの視点に応じて、自動的に画面の明るさや輝度を調節してくれる機能。たとえPCの前に座っていたとしても、一定時間画面から目を離すと、その間に他人に画面を見られるのを防ぐため、自動的に画面を暗くしてくれる。

 <Yoga Slim 970i>の内蔵カメラは、1080Pの美しい映像を送信できるだけでなく、MIPI(Mobile Industry Processor Interface)による高速な映像伝達や、電子式プライバシーシャッターを装備するといった特長を持つ上、この「Smart Appearance」の機能をフルに使えうことができる。オンライン会議が当たり前に行われるようになった昨今、<Yoga Slim 970i>であれば、1ランク上の映像で会議に臨めるのだ。