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大人も学びたくなる!「iPadのある学校」長野県伊那市のユニークな教育現場に密着

2022年09月28日 10時00分更新

文● 山本 敦 編集●飯島恵里子/ASCII

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2022年の夏休みが明けたばかりの伊那中学校のクラスを訪問しました

理科の実験で活躍するiPad。結果の考察が一段と深まる

 筆者は今回、長野県伊那市の生徒たちがいまiPadを使って学んでいる授業を見学してきました。最初に伊那中学校3年生の理科の授業を訪問しました。

 伊那中学校では、生徒個人がテーマを見つけて学びを追求できる環境をつくることに力を注いできそうです。理科の担任教師である塚平和希氏は、これまでは実験の下準備に時間がかかったり、紙のノートベースによる実験結果の共有も煩雑で限界があったものの、「iPadがあればこれらの課題が克服され、体験による理解がいっそう深められる」として、iPad導入のメリットを述べています。

伊那中学校の理科の担任教員である塚平和希氏

 教室に集まる約30人の生徒たちは班に分かれて、それぞれに分担した役割を的確にこなしながら「だんだん速くなる運動」の実験結果をNumbersアプリに手際よく記録していきます。生徒たちの実験結果は、アップル純正のiPad向けアプリ「スクールワーク」によりクラウド上で共有されます。あらかじめ先生がPagesアプリを使って作成したワークシートに、生徒たちがNumbersのグラフやiPadのカメラで撮影した写真・動画を次々に貼り付けていくと、立派な実験ノートができ上がりました。

約30人のクラス生徒が班ごとに分かれて、それぞれの役割を決めてiPadを活用しながら手際よく実験をこなします

 生徒が一同に集まり、スクールワーク上でデータを共有できることによって「班ごとに得られた実験の結果を比較しながら考察を深めたり、直感的なひらめきが得られるところが特長」であると塚平氏は語ります。

 従来は紙による「学習カード」に実験の結果を記していました。スクールワークが導入されたことで、生徒たちが進める課題の途中経過も教師が確認しやすくなり、生徒たちの理解度や迷っていることを的確に把握しながらアドバイスを送れるようになったそうです。

教員がスクールワークアプリ上に用意したドキュメントに、グラフやiPadで撮影した動画・写真を貼り付けて班単位の報告書を作り上げます

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