マカフィー「親と10代20代の子どものデバイス利用状況」でわかること 第4回
LINEなどでのいじめが度々取り沙汰される日本だが……
ネットいじめ、日本は親子ともに甘く見ている?
2022年08月26日 18時00分更新
サイバーいじめの頻度と懸念
マカフィーが6月に発表した「2022年度 ネット接続している家族に関するグローバル調査(McAfee Connected Family Study)」をもとに、注目すべき世界と日本の相違点を紹介する。
※調査は2021年12月13日~29日に世界10ヵ国(オーストラリア、ブラジル、カナダ、フランス、ドイツ、インド、日本、メキシコ、イギリス、アメリカ)の10歳から18歳の子どもを持つ1万5500人の親と1万2057人の子どもを対象にオンラインアンケートで実施。
今回は、すでに問題となっているネット空間でのいじめについて、日本と世界の違いを紹介したい。
LINEなどを舞台にしたいじめが度々指摘されている日本だが、「SNSや掲示板への投稿が子どものいじめや虐待の原因になると思うかどうか」という問いに対しては、「原因になると思う」と答えた人間が10ヵ国中最も少ないという結果となった。
世界平均では親の57%、子の49%が「原因になると思う」と答えているが、日本では親がわずか37%、子も32%と20ポイントほど少ない。対してメキシコはそれぞれ78%と61%に達している。
次に、「サイバーいじめを経験したことがあるか」という問いについては世界平均17%のところ、日本の子どもは6%に留まった。最も多かったのはアメリカで28%に上った。
日本では2000年代以降、スマホ以前のガラケー時代からメールでの嫌がらせや掲示板上でのいじめが問題として取り沙汰されてきたが、それでも世界各国に比べれば少ない部類なのだという結果に驚いた人も多いのでは。また、ネットがいじめや虐待の原因になると思うと答えた割合が最も少ない=危機感が薄いことは今後の懸念材料と言えるだろう。
次回は、アカウント窃盗など犯罪被害についての調査を取り上げたい。
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