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他に類を見ない奇抜なシリーズはどうして生まれたのか

超個性派BTO PCメーカー、サイコムの現場スタッフに聞いてわかった“Craftsmanship”の根源

2022年07月26日 10時00分更新

文● 宮里圭介 編集●ジサトライッペイ

提供: サイコム

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サイコムの新社屋。旧社屋には工場機能を残し、注文受付などの事務機能や検証環境などをこちらに移動した。「@Sycom」のロゴがある黒くて四角い建造物のため、少しデスクトップPCっぽい印象がある

 BTOパソコンメーカー、サイコムは数多くの個性豊かで魅力的なシリーズを展開している。性能と静音性を両立したデュアル水冷PCの「G-Master Hydroシリーズ」に、性能を落とすことなくトコトン静音性を追求した「Silent Master NEOシリーズ」。最近では、あえてBTOの選択肢を絞った「G-Master Veloxシリーズ」(Intel Edition/AMD Edition)で初心者にもアプローチし、ゲーミングPC市場の裾野を広げている。

 その個性的なラインアップで、数あるBTOパソコンメーカーの中でもひときわ存在感の大きな会社なのだが、実は従業員は20人ほどと会社の規模は決して大きくない。そのような環境で、いかにして上述の個性派BTO PCシリーズは生まれているのか。その根源には同社が掲げる1つのキーワードがある。それは社員全員が胸に抱く、“Craftsmanship”(職人技)だ。今回は新社屋(埼玉県八潮市緑町)を取材するかたわら、直接現場で働くスタッフにインタビューし、その根源を探った。

サイコムがウェブサイトで掲げるキーワード、“Craftsmanship”(職人技)

徒歩数分の場所に新社屋を新設
製造や修理サポート以外の機能を移管

 最初に、サイコムの職場環境を紹介しておこう。以前の社屋は1拠点しかなく、1階が製造やサポート、2階が注文や経理、事務などを行なうスペースになっていた。2階の部屋は8畳くらいしか広さがないにもかかわらず、さらに製品開発の検証などもここで行っていたため、とにかく手狭でなかなか苦労が多かったそうだ。この2階の機能をまるごと新社屋に移動。今は新社屋と工場の2拠点で活動している。

新社屋の裏側は畑というのどかなロケーション。なお、この畑はサイコムとは無関係だ

BTOパソコンの製造やサポートを行なっている工場(旧社屋)。荷物を出し入れする時は、ベンチのうしろのトビラが開くそうだ

 新社屋に移管した機能は見積りや注文処理、モデル開発&PCパーツ検証、Webサイト用の製品撮影、経理、電話接客(購入前相談)など。入り口すぐのフロアに席があり、ほとんどの業務はこちらのスペースで行っている。

新社屋のメインフロアでは、電話接客や注文処理などが行われている

 会議室は2つ。コロナ禍で従業員全員参加の全体集会はなくなったが、毎週水曜はマネージャーを集めた会議が行われており、そういった会議や打ち合わせなどで使われているそうだ。手前は普通の会議室だが、奥の会議室はYouTubeやTwitchなどで使う動画配信部屋にしようという話もあるとか。

こちらは会議室というよりも、応接室といったほうが的確かもしれない落ち着いた空間

もう一方の会議室。動画映えするモダンな雰囲気で、確かに配信部屋にちょうどいいかもしれない

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