佐々木喜洋のポータブルオーディオトレンド 第126回
USoundやxMEMSなど、水面下で進む何か
あと5年も経たずに、BA型がイヤホン向けドライバーの主役でなくなる? MEMSスピーカー強気の予想
2022年06月06日 13時00分更新
開放型と密閉型、両方を切り替えられるイヤホンも実現?
ちなみに、xMEMS社はMEMSユニットの利点を生かして、イヤホンの空気抜きに使用するベント穴を同社のMEMSスピーカーで自動的に開閉する仕組み(DynamicVent)を発表している。これにより外音の取り込みができる開放状態と、周囲の音を遮音する完全密閉状態を動的に制御することが可能となる。つまり、開放型と密閉型、両方の特徴を兼ね備えたイヤホンの開発ができるわけだ。こういった応用もMEMSらしい。
なお、MEMSスピーカーでなくMEMSマイクについては、スマートフォンやヘッドセットなどの機器で普通に使われているので、MEMS技術そのものはすでに我々の手元に来ている。MEMSスピーカーはまだ表面には出てこないが、水面下で今後のブレイクを予感させる新たな動きが着実に進行しているのを感じる。
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