CPUパワーの影響が強いRyzen 7 5700X
ここで使用するゲームは「Apex Legends」「ELDEN RING」「Rainbow Six Siege」の3つだ。まずはRyzen 7 5700Xを使った場合のパフォーマンスを見ていこう。全て解像度は1920×1080ドットだ。
まず「Apex Legends」は画質を中程度とした。具体的には奇数段階の設定なら全て中央に、偶数段階の設定なら中央より下(4段階設定なら下から2段目、オンオフの設定ならオフ)とした。射撃訓練場における一定の行動をとった際のフレームレートを「CapFrameX」で計測する。144fps制限も解除済みだ(+fps_max unlimited)。
RX 6500 XTとRX 6600の間に非常に大きなギャップがあることが分かる。Radeon RX 6000シリーズの場合、RX 6600とRX 6500 XTでCU数が激減(28基→16基)するのに加え、メモリーバス幅も半減(128bit→64bit)、さらにPCI Expressのリンクもx8→x4へと絞り込まれる。GPUのパフォーマンスが激しく落ち込むポイントだが、それがフレームレートに表れた格好だ。ただRX 6500 XTと6400の間にもそれなりの開きがあり、特に最低フレームレートに大きな差がついている。リフレッシュレートが120Hzの液晶で遊ぶのであればRX 6600以上が欲しいところだが、60Hz液晶で遊ぶのであればRX 6400でもイケそうな気配だ。
続いて「ELDEN RING」では画質“中”に設定。マップ“リムグレイブ”で一定のコースを移動した時のフレームレートを「CapFrameX」で計測した。60fpsで頭打ちになるゲームなので強力なGPUは不要だが、下位Radeonではどうなるかに注目だ。
注目したいのは最低フレームレートの出方だ。Ryzen 7 5700X+中設定のELDEN RINGでは、RX 6600とRX 6500 XTはあまり違いがないが、RX 6400にまで下げると一気に落ち込む。今回の検証では最低フレームレートの落ち込む地点はほぼ決まっており、何らかのデータ読み込みが発生するポイントか何かがトリガーになっている可能性がある。ある程度強力なGPUであれば、落ち込みがより小さくなるといったところだろう。
「Rainbow Six Siege」ではVulkan APIを選択し、画質は“中”とした。ゲーム内ベンチマーク機能を利用してフレームレートを計測する。
全体傾向としてはApex Legendsと同様にRX 6600と6500 XTの間に大きなギャップが見えるが、描画負荷が軽い(レンダースケールが50%)こともあり、RX 6500 XTと6400の差が案外小さい。Apex LegendsよりもGPUパワー依存度が低く、廉価版Radeonでもかなり快適なプレイが期待できるだろう。
PCI Express Gen3止まりのRyzen 5 5500では?
続いてはRyzen 5 5500環境で同様の検証を行なう。画質やテスト方法は前述のものと同一であるため、解説は省略する。
Apex LegendsついてはRyzen 7 5700X環境の時より下がっているものが多い(ELDEN RINGもそうだがも手動計測なので性能差が微妙なところは所々逆転している部分もある点は御容赦頂きたい)一方で、Rainbow Six Siegeについては上位Radeonほどフレームレートが大きく下がっている点に注目したい。逆にRX 6500 XTや6400を使うのであれば、Ryzen 5 5500でもそう変わらないと言うこともできる。
また、ELDEN RINGについては平均フレームレートにおいてはRyzen 7 5700Xと大差ないものの、最低フレームレートの落ち込みが大きくなり、よりカクつきが目立つようになってた点が重要だ。L3キャッシュの搭載量やPCI Express Gen4/Gen3の差までは切り分けることはできないが、画質中設定であってもCPUの地力の違いがフレームレートに影響することがよく分かる。
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