イヤホン向けの新しいターゲットカーブが誕生
Knowlesではハーマン・カーブが10kHzまでしか考慮されていない点に着目し、高音域ではハーマンカーブよりもさらにフラットにする必要があるということを見つけた。これにより「ノウルズ・カーブ」ともいうべき新しいターゲットカーブを提唱している。
これにより16kHz付近の高音域ではハーマン・カーブと比して12dBほどの大きな差があり、高音域ではより大きな出力が必要になるとKnowlesは主張している。そしてKnowlesはこの補正のためには電気的なイコライザーを使用するよりも、ツイーター型のバランスド・アーマチュアドライバーを使用することを推奨している。
この提案により、さらにイヤホンの性能が見直されていくだろう。特に中高音域が強いサウンドを好むと言われる日本のイヤホンユーザーにはインパクトがある。新型ドライバーの件と合わせて、次世代のイヤホンの音質向上に役立つに違いない。
この連載の記事
-
第273回
AV
ソニーが米国で展開し始めた、重低音新シリーズ「ULT POWER SOUND」とは? -
第272回
AV
自然な文章でプレイスリスト作成をうながせる、Spotifyの新機能 -
第271回
AV
音楽生成AIの進化速度に舌をまく、無料でも試せるStable Audio 2.0を使う -
第270回
AV
耳をふさがないイヤホンで高音質を追究したい人に、Cleer Audioがいいぞ!! -
第269回
AV
期待が高まる「Fokus Triumph」の音、NobleのMEMSスピーカー搭載イヤホン第3弾 -
第268回
AV
XPAN技術やWi-Fi 7、UWBなどをAIで統合した、クアルコムのFastConnect 7900 -
第267回
AV
K2HDに対応、個性的な機能備えたiFi audioのスティック型USB DAC「GO bar剣聖」 -
第266回
AV
日本とは異なる趣を持つ、ドイツのヘッドホンイベント“The World of Headphones” -
第265回
AV
Apple MusicとSpotifyの争いが飛び火? 欧州委員会がアップルに制裁金 -
第264回
AV
Noble Audioの「XM-1」を聞く、MEMSスピーカー採用イヤホン第2弾、有線接続ならではの高音質 -
第262回
AV
ハイエンドヘッドホン・リスニングセッション 2024開催、高級ヘッドホンシステムの新試聴イベント - この連載の一覧へ