時代はショート動画? でも収益化に遅れ
GAFAの中でも大きな広告事業を抱えるAlphabet
(アルファベット)とMeta(メタ)は、いずれも「ショート動画」への移行が課題となっています。
その背景には世界で勢いを増すTikTokの存在があります。YouTubeやInstagramにもTikTokからコピーされたとみられる動画が多いことからも、その影響力の大きさを感じます。
YouTubeではショート動画の再生回数が1日平均で300億回に達し、これは昨年の4倍とのこと。Instagramでは利用時間の20%がショート動画に費やされているといいます。
問題は、ショート動画の収益化が遅れている点です。視聴者の時間は有限であり、ショート動画の人気が高まることで従来の動画の再生時間が減ると、それだけ収益が悪化するというジレンマがあります。
これについてMeta CEOのマーク・ザッカーバーグ氏は、かつての「デスクトップからモバイル」への移行にたとえています。当初、モバイルは収益に結びついていませんでしたが、いまではモバイルが主役です。ショート動画はやがて事業の柱に成長するかもしれません。
Metaはメタバース事業に大きく賭けており、こちらの動向も気になるところです。本格的なプラットフォームとして確立するのは2030年代として、当面はヘッドセット開発など数年先を見据えた先行投資が続いています。
今年後半にはVRを利用したメタバースである「Horizon Worlds」のWeb版が始まるとのことから、Webブラウザーからのアクセスが可能になることでユーザーの増加を期待できそうです。
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