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新型コロナ「第4のワクチン」承認、武田が国内で製造

2022年04月21日 06時24分更新

文● MIT Technology Review Japan

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武田薬品工業は2022年4月19日に、組み換えスパイク・タンパクを抗原とした新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチン「ヌバキソビッド筋注」について、18歳以上を対象として、初回免疫および追加免疫に対する製造販売承認を厚生労働省から取得した。同社は、米国のバイオテク企業であるノババックス(Novavax)から製造技術のライセンス供与を受け、技術移転により山口県光工場でワクチンを製造。日本政府と購入契約を交わしたワクチンを、供給準備が整い次第、順次出荷を開始する。

武田薬品工業は2022年4月19日に、組み換えスパイク・タンパクを抗原とした新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチン「ヌバキソビッド筋注」について、18歳以上を対象として、初回免疫および追加免疫に対する製造販売承認を厚生労働省から取得した。同社は、米国のバイオテク企業であるノババックス(Novavax)から製造技術のライセンス供与を受け、技術移転により山口県光工場でワクチンを製造。日本政府と購入契約を交わしたワクチンを、供給準備が整い次第、順次出荷を開始する。 今回の承認は、武田薬品が実施した国内臨床第1/2相試験における中間結果、ノババックスが実施した英国臨床第3相試験、米国およびメキシコにおける臨床第3相試験、オーストラリアおよび米国における臨床第1/2相試験の安全性と有効性のデータ、ならびに申請後に追加提出した海外の安全性および有効性のデータに基づいている。 日本において実施中のプラセボ対照臨床第1/2相試験では、同ワクチンを21日の間隔をあけて2回接種した際の安全性および免疫原性を評価した。2021年2月24日に日本における臨床試験において、最初の被験者に治験薬を接種。20歳以上の日本人成人200例を被験者として、プラセボ群または同ワクチン群のいずれかに割り付けて治験薬を2回接種し、12カ月の追跡調査を実施した。国内臨床第1/2相試験の中間結果は良好で、英国ならびに米国で実施された臨床試験の結果と一致し、ワクチン投与群に重篤な有害事象は認められなかったという。 ヌバキソビッドは多くの医療用医薬品やワクチンと同様に冷蔵保存(保管温度:2~8℃℃)であり、通常のワクチンにおけるサプライチェーンを利用して輸送・保管できる。mRNAワクチンであるファイザー製およびモデルナ(Moderna)製のワクチンはそれぞれ、-60~-80℃、-20℃で保存する必要がある。

(中條)

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