最新パーツ性能チェック 第368回
熾烈なメインストリームCPU争いに完全決着
Core i7-12700K対Ryzen 7 5800X!Windows 11でDDR5対DDR4の性能差もベンチマーク比較
2022年04月14日 18時00分更新
DDR5で描画が滑らかになる「Cyberpunk 2077」
「Cyberpunk 2077」はレイトレーシングを使わなくても描画負荷の極めて高いゲームだ。画質はレイトレーシングのない「ウルトラ」設定とし、ゲーム内ベンチマーク機能を利用してフレームレートを計測した。
平均フレームレートの序列はFar Cry 6と同じだが、その差は2fpsあるかないか、という微妙なところ。これは描画負荷が高くGPU側が律速していることを示唆している。一方で、最低フレームレートもCore i7-12700KのDDR5環境が首位で、最後はRyzen 7 5800Xという順ではあるのだが、1位と3位の差は16fps程度と大きめだ。60fpsプレイであればどれも同じと言えるが、もっと高いフレームレートでよりカクつきの少ない環境で遊びたいなら、Core i7-12700KのDDR5環境を選ぶべきだろう。
「Tiny Tina's Wonderlands」は接戦
続いては「Tiny Tina's Wonderlands」だ。APIはDirectX 12、画質は「バッドアス」、ゲーム内ベンチマーク機能を利用してフレームレートを計測した。最低フレームレートの1パーセンタイル点はcsv出力から算出している。
どのCPUも平均150fps以上、それぞれの差が1fps程度という大接戦。とはいえ、Ryzen 7 5800Xは最低フレームレートがやや低めなので、少しでも快適なプレイ環境を期待するのであれば、Core i7-12700Kのほうがベターだ。
「Forza Horizon 5」はCPUフレームレートに注目
続いては「Forza Horizon 5」。画質は「エクストリーム」で、ゲーム内ベンチマーク機能を利用してフレームレートを計測する。リザルト画面で表示される数値のうち、CPU側のレンダリング処理のフレームレート(CPU MinとCPU Avg)と、GPU側のレンダリング処理のフレームレート(GPU MinとGPU Avg)をそれぞれ比較する。
Core i7-12700KのDDR5環境は全体的に数値が高く、少しあいてその下にDDR4環境、そのすぐ下にRyzen 7 5800Xとなる。つまり、このゲームにおいても、第12世代Core+DDR5メモリーの組み合わせは有効と言えるだろう。そして、実際に画面に出るフレームレート(GPU MinとGPU Avg)ではDDR5とDDR4の差は小さいが、CPU内のレンダリング処理(CPU MinとCPU Avg)の差は大きめなことがわかる。広帯域のDDR5メモリーを使うことで、CPUがより多くの処理をできるようになるわけだ。
DDR4だとRyzen 7 5800Xに負ける「F1 2021」
「F1 2021」では画質は「超高」をベースに、レイトレーシング設定はすべてオフ、アンチエイリアスはTAAとした。ゲーム内ベンチマーク機能を利用してフレームレートを計測するが、条件は「モナコ+ウエット」とした。
トップはあいかわらずCore i7-12700KのDDR5環境だが、DDR4との組み合わせではRyzen 7 5800Xよりもフレームレートが15%近く下になる点に注目。昨年、第12世代Core発売直後の検証(Windows 10環境)では、ゲーム目的ならDDR5とDDR4の差はほぼないという知見だった。しかし、こうして様々なゲームをWindows 11環境で試してみると、BIOSやゲームの熟成が進んだせいか、DDR5のメリットが出てきたという感がある。

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