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「こんな働き方はもう嫌だ…」「働くことがなんだか楽しくない」。
日々働いていると感じる、誰かにちょっと聞いてほしい、でも人には言いづらい仕事のお悩み。そんなお悩みを、一緒に考えます。
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ASCII読者の皆さん、こんにちは!正能茉優です。
今月も、パーソルキャリア株式会社の新規事業企画、ハピキラFACTORYの代表、そして慶應義塾大学大学院の特任助教と、3つのお仕事をしています。
さて、この連載「お仕事悩み、一緒に考えます。」では、今月も、読者の皆さまからいただいたお仕事に関するお悩みについて、一緒に考えていきます。
今月のテーマは、「越境人材」。
越境人材をテーマにしたイベントに参加して以来、その実現に悩む会社員の方からお便りをいただきました。
越境人材について、知りたいです
正能さん、はじめまして。
今日は「越境人材(バウンダリースピナー)」について聞きたいことがあり、連絡しました。
先日、「越境人材」をテーマにしたトークイベントに参加し、組織を超えてのあらゆる経験をされた中での学びの体験談がとても面白かったので、自分も越境人材になってみたいと思いました。
ただ、そのイベントで登壇されていた越境人材個人に起因する面白さなのか、越境という経験そのものが面白いのか、「越境」という概念にあまり詳しくないからか、そのあたりの整理がうまくついていません。
そこで正能さんに聞きたいのは、越境は、何が面白くて、どんな力がつく可能性があるのかということです。
正能さん自身も、越境して複数の組織に関わっていると思うので、そのあたりのリアルなお話を教えてください!
(ユウキさん・25歳・経営企画)
最近着目されている「越境」とは
ユウキさん、お便りありがとうございます!
最近、確かに「越境」に関するイベントが増えましたよね。
経済産業省が昨年の3月に、イノベーション推進人材の育成施策の一つとして「越境体験」を推奨しているというのも、一つの要因かと思います。
ちなみに「越境」というキーワードを初めて聞いた方のためにざっくりお伝えすると、越境とは、組織や制度、コミュニティの枠組みを超えて、別のそれらに関わる体験のことで、「境目を越えて、組織・業務に関わる」というのが一番のポイントです。
社内で部署を横断するのも越境ですし、会社を越えて他の会社に関わることも、地域を越えて別の地域と関わることもまた越境。
一言で「越境」と言っても、いろんなパターンの越境があるように思います。
越境人材だからこそ身に着くのは、実は「矢面力」
そんな越境体験を通して個人が得られるのは、「自身の所属する組織だけでは得られない経験、人のつながりだ」とよく言われるわけですが、私は実は、越境を通して得られる一番の経験は「矢面力」だと思っていたりします。
「矢面力」とは、その名の通り、「矢面に立つ力」です。
越境すると、異質な存在として、組織や地域、事業にジョインすることになるので、必ず注目されます。発言やアクションを求められる機会も増えます。
意思決定の機会が増えます。
結果、矢面に立って、プロジェクトや組織を引っ張っていく人材になることができるのではないかという考えです。
実は越境経験を通して得られる一番大きなスキルは、この「矢面力」なんじゃないかなと私は思っています。
課題は「越境」が目的化すること
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