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スプレー噴霧で植物の形質を改変、理研などが開発

2022年02月25日 06時50分更新

文● MIT Technology Review Japan

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理化学研究所(理研)と東京大学の研究チームは、担体と核酸をスプレーで噴霧することで、植物を改変する手法を開発した。スプレーで噴霧するだけで利用できるため、遺伝子組換えによる形質改変と比べて大規模かつ低コストで実行できるという。

理化学研究所(理研)と東京大学の研究チームは、担体と核酸をスプレーで噴霧することで、植物を改変する手法を開発した。スプレーで噴霧するだけで利用できるため、遺伝子組換えによる形質改変と比べて大規模かつ低コストで実行できるという。 研究では、スプレー噴霧で核酸を植物に導入し、形質に一過性の変化をもたらすことに成功した。具体的には、スプレー噴霧による核酸導入に適した「細胞透過性ペプチド(CPP)」を選定し、DNA殿複合体を作成。複合体を液体に懸濁した状態で、スプレーで植物に噴霧した。その結果、シロイヌナズナ、トマト、ダイズのそれぞれの葉でDNAが細胞内に取り込まれ、取り込まれたDNAからレポーター遺伝子であるGUS(β-グルクロニダーゼ)が発現していることを確認した。 さらに、CPPとsiRNAの複合体を同様に、蛍光タンパク質を発現している遺伝子組換えトマトやシロイヌナズナの葉に噴霧した。その結果、RNA干渉が発生し、蛍光タンパク質の発現を抑制できた。研究チームは別のペプチドを使うことで、核酸を細胞小器官の葉緑体に送り込むことにも成功している。 今回の手法を使うことで、農作物に一時的に農薬耐性を与えるなどの改変を大規模に実行できるという。研究成果は2月23日、「ACSナノ(ACS Nano)」誌にオンライン掲載された。

(笹田)

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