Core i9-12900K&GeForce RTX 3080を搭載
高発熱CPU&GPUを完全管制!静音かつメンテナンス性も抜群のデュアル水冷ゲーミングPCを触る
2022年02月27日 14時00分更新
静音性やメンテナンス性に優れた
Fractal Design製の「Define 7」を採用
G-Master Hydro Z690/D4で採用しているPCケースは、自作PCパーツとしても人気の高いFractal Design製の「Define 7」。フロントカバーはデフォルトでは右開きだが、蝶番を逆サイドに付け替えれば左開きに変更できる。この仕様であれば、どちらのサイドを壁につけても問題なく使えるだろう。とはいえ、今回の試用モデルは左サイドパネルが強化ガラスなので、左サイドを壁にくっつける配置はややもったいない気はする。
カバーやパネルの内側には貼られた防音素材で騒音を抑える静音仕様も特徴の1つだ。ずっしりとした重さがあるため振動が少なく、ビビリ音もない。メンテナンス性も優秀で、例えばフロントカバーを開くとアクセスできるフィルターは手で簡単に取り外せる。
水冷クーラーとは言えど、ラジエーターは空冷で冷やすもの。それだけに、ホコリが溜まってしまうと冷却性能が落ちてしまう。しかし、そのホコリを大掛かりな分解なしで簡単に掃除できるのは便利だ。気が向いた時にでもフィルターを外して、掃除機などでホコリを吸ってやれば、冷却性能を著しく落とすことなく利用できるだろう。
このフィルターはフロント部だけではなく、天面にも備えている。こちらは排気口になるため、PC利用時はホコリが溜まることはないものの、使っていない時は上から降ってきたホコリやゴミが入り込みやすい。これを防いでくれるわけだ。
この天面パネルとフィルターもドライバーを使わずに、手だけで取り外せる。掃除の時はもちろん、ネジや小物が排気口の隙間から中に入ってしまった……という時でも、簡単に取り出せるので安心だ。
サイドパネルもネジ止めはされておらず、ラッチ機構になっている。サイドパネル側には球状の突起、PCケース側にはキャッチ用の留め具備え、手で引っ張るだけで取り外せる。とはいえ、少し固めなので勝手に外れて倒れてくるといった心配はない。
ミドルタワーPCでもWi-Fi 6が使える!
フロントインターフェースはUSBが充実
マザーボードはASUS製の「TUF GAMING Z690-PLUS WIFI D4」を採用しており、インターフェースが充実している。特にUSBポートの数が多く、Type-Aは4基のUSB 3.2 Gen 1(5Gbps)と、2基のUSB 3.2 Gen 2(10Gbps)の合計6基。また、Type-CはUSB 3.2 Gen 1だけではなく、USB 3.2 Gen 2x2(20Gbps)まで装備する。
特に嬉しい点がデスクトップPCでありながら、Wi-Fi 6にも対応していること。もちろん、有線LANのほうが遅延は小さくなる傾向にあるが、ルーターのある場所からPCまで長々とケーブルを伸ばすことなくネットに接続できる点がなによりありがたい。ケーブル配線の都合で設置場所を縛られずに済むからだ。ちなみに、有線LANは標準で2.5Gbpsに対応。従来の1Gbpsより高速なので、将来を見据えてLAN環境を見直してもいいだろう。
フロントインターフェースは天面の手前側に装備。USB 2.0とUSB 3.0のType-Aを2基ずつ、USB Type-C、マイク入力、ヘッドホン出力を備える。背面に手を伸ばすことが厳しいミドルタワーPCだけに、手前のインタフェースが充実している点は嬉しい。
コスパを意識しながら満足できる高性能PCが欲しい人に
デュアル水冷のメリットはCPUにもビデオカードにも高負荷が長時間かかるゲーミングにおいて、騒音を抑えながら十分な冷却性能を維持できること。静音も性能のうち、と考えている人ならかなり魅力的なモデルになるだろう。もちろん、ゲームに限らず、写真や動画の編集、プログラミングといったクリエイティブ用途に使いたい人も満足できるだけの性能がある。
「高性能PCは騒音が大きいものだ」とあきらめる前に、G-Master Hydro Z690/D4を検討してほしい。きっと次の購入候補として最後まで残ってくれるだろう。気になる性能面は次回、定番ベンチマークソフトを使って紹介していこう。