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SaaSアプリ、エンドポイント、仮想マシン、DBなど幅広いワークロードに対応するBaaS

Commvault、「Metallic」ブランドのバックアップSaaSを国内発売

2022年02月08日 13時30分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 Commvault Systems Japanは2022年2月8日、SaaSとして提供するバックアップソリューション「Metallic Backup-as-a-Service(BaaS)ソリューション」(以下、Metallic)の国内提供開始を発表した。Commvaultのエンタープライズ向けコア製品と同じ技術を採用しており、クラウド/リモート/オンプレミス環境にあるSaaSアプリケーション、エンドポイント(PC)、仮想マシン/コンテナ、ファイル/オブジェクトストレージ、データベースサーバーなどの幅広いワークロードに対応する。グローバルではすでに1000社以上の導入企業がある。

 同日の記者発表会には、昨年日本のカントリーマネージャーに就任した倉橋秀則氏、Metallic事業本部で本部長を務める松澤正芳氏が出席し、Metallicの特徴や日本市場における展開、戦略などを説明した。

Commvaultが国内提供開始した「Metallic Backup-as-a-Service(BaaS)ソリューション」の特徴

Commvault ジャパン エリアバイスプレジデント/カントリーマネージャーの倉橋秀則氏、Commvault Systems Japan Metallic事業本部 事業本部長の松澤正芳氏

幅広いワークロードへの対応、価格優位性、堅牢なセキュリティなどの特徴

 Metallicは、Commvaultが提供するBaaSソリューション。エンタープライズ向けに提供されているCommvault製品のテクノロジーを使い、「Microsoft Azure」クラウド上に構築されている。2019年に北米でリリースされ、その後30カ国以上で提供されている。インタフェースの日本語化やAzure日本リージョンへの展開などを完了したうえで、今回、日本市場での提供開始となった。

 Metallicでは、これまでエンタープライズ向けに提供してきたCommvaultのコアテクノロジーがそのまま採用されている。そのためSaaSアプリケーション、エンドポイント、仮想マシン、コンテナ、ファイルサーバー、オブジェクトストレージ、データベースサーバーなど、幅広いワークロードを保護対象にできる。また管理コンソールはCommvault製品と同じインタフェースとなっており、Commvault製品と併用する場合はコンソールを統合できる。

 製品のラインアップは、保護対象のワークロードに応じて細分化されている。いずれも顧客企業自身で別途、Azureを契約する必要はない。

Metallic BaaSソリューションの製品群。保護対象のワークロードごとに提供される

 このうちSaaSアプリケーション(Microsoft 365、Dynamics 365、Salesforce)やエンドポイント(Windows、Mac、Linux)向けの製品では、基本料金だけで無制限のストレージ容量が利用できる。さらにSaaSアプリケーションでは、データ保持期間も無制限(エンドポイントは1年間、延長可能)。

 仮想マシン/コンテナ(VMware、Hyper-V、Kubernetesなど)やデータベース(Microsoft SQL Server、Oracle DB、SAP HANA)、ファイル/オブジェクト(Windows Server、Linux、Azure Blobなど)向けの製品は、仮想マシン数もしくはフルバックアップ容量に応じた価格設定となっている。ここでは、CommvaultがAzure上で構築/運用する標準クラウドストレージ(Metallicストレージ)だけでなく、顧客自身が用意したクラウドストレージやオンプレミスストレージ(BYOストレージ)へのバックアップも可能だ。

 なお、Avtive Directory(オンプレミス、Azure AD)向けの製品は、他製品のライセンスに無償でバンドルされている。したがっていずれかの製品を購入すれば、Active Directoryも保護対象に加えることができる。

Metallicのユーザーインタフェースと参考価格。なおエンドユーザー向けインタフェースも用意されており、エンドポイントやメールのリストア操作はエンドユーザー自身でも行える

 Metallicの優位性として松澤氏は、上述した幅広いワークロード保護をSaaSで簡単に導入/運用できること、BYOストレージに対応していることに加えて、「数分で使用開始できること」、「バックアップデータを論理的に隔離された環境に保管できること(セキュリティ)」を挙げた。

 MetallicはBaaSとして提供されるため、従来のようなバックアップシステムの構築作業は不要であり、さらに管理者向けのエキスプレス設定(推奨設定)も用意されていることから、数ステップの操作ですぐにバックアップを開始できるという。

 また、標準バックアップ先のMetallicクラウドはAzure上の仮想エアギャップ環境にあり、Azure Blobの不変ストレージ(イミュータブルストレージ)機能や多要素認証、暗号化などで保護された、非常に堅牢な環境になっている。当然、バックアップ対象やゲートウェイとの通信もすべて暗号化される。

不変ストレージを含む多層のセキュリティによりバックアップデータをランサムウェアなどの攻撃から保護する

SaaSモデルでの提供により顧客企業の環境変化に対応

 カントリーマネージャーの倉橋氏は、CommvaultがMetallicを提供開始した背景について「顧客企業における環境変化」があると述べた。

 企業のワークロードがオンプレミスデータセンターとクラウド(IaaS、SaaS)に分散し、IT導入の主導権もIT部門だけでなくLOBに拡大している中で、「幾重ものデータスプロール、無秩序を形成しているのが、今日の顧客企業の姿」(倉橋氏)だ。これによって、従来型のデータ保護製品はさまざまな側面で「ビジネスとの整合性ギャップ」が生じている。

 こうした顧客課題に対して、シングルプラットフォームで提供するCommvaultのコアテクノロジーは変えず、デリバリーモデルをサービス型(SaaS)に変えて提供するソリューションがMetallicである。

 倉橋氏はCommvaultジャパンの重点施策として、おける業種別営業およびパートナー支援体制の強化、パートナー支援プログラムの拡充や共同ソリューション展開、さらに日本語コミュニティサイトの立ち上げなどを紹介した。

 なお、Commvaultは国内で100%パートナー経由での間接販売モデルをとっているが、Metallicの販売においてもそれは変更しない。SaaS化によって、これまでのエンタープライズ顧客だけでなく、数十人規模の中小企業層(SMB層)までターゲットが拡大するため、ディストリビューター(SB C&S、ネットワールド)を介してリセラーに提供する2ティアモデルを採用する。倉橋氏は「パートナーの仕組みをしっかり立ち上げて、日本市場をしっかりカバーしていきたい」と語った。

Commvaultジャパンの国内向け重点施策

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