2種類のコアを混載した第12世代Coreプロセッサーを採用、その挙動も調べてみた
Core i7-12700Kを「NZXT H510I」に搭載した「G-Master Axilus NEO Z690/D4」、納得の性能・デザイン・品質が魅力のデスクトップPC
2021年11月30日 11時00分更新
PコアやEコアはどのように使われている?
各種ソフトでコアの利用状況をチェックしてみた
第12世代Coreプロセッサーは、性能の高いPコアと効率の高いEコアで構成されており、負荷の高いタスクではPコア、OSのシステムといった軽いタスクはEコアが優先されると考えられる。とくにWindows 11ではこのタスク管理が最適化してあり、各コアを適切に割り当ててくれるという話だ。
こういった話を聞くと、どういう風にコアが割り当てられていくのか気になってくる。そこで、ブラウザーやベンチマークソフトなどを使い、コアの利用状況をチェックしてみることにした。
試したのは、「Microsoft Edge」(ウェブブラウザー)、「CINEBENCH R23」(CGレンダリング)、「FF XVベンチ」(3Dゲーム)、「DaVinci Resolve 17」(動画エンコード)、「3DMark CPU Profile」(CPUベンチ)の5つ。それぞれどのコアが使われているのか、負荷はどのくらいなのかを、タスクマネージャーのパフォーマンスタブから確認した。
なお、タスクマネージャーではPコア、Eコアの順で並んで表示される。また、Pコアは1コアずつ物理コア、論理コアの順で表示されるため、ザックリと以下の図のような配置になっている。
ちなみに、Pコアにはターボブースト3.0で優先的に使用されるコアがある。今回試したCPUでは、5つ目と6つ目のコアがそれに相当していた。
ということで、前置きはこのくらいにして、早速コアの挙動をチェックしていこう。まずはMicrosoft Edgeを使い、YouTubeで動画を再生してみた。
再生支援としてGPUが使われていることもあり、CPU使用率は1%。かなり軽い負荷となるもの、EコアではなくPコアが利用されているようだ。これだけ軽い処理だとどちらのコアを使用しても、効率には影響はないのだろう。
続いて、CINEBENCH R23でMulti Coreのテストを実行したときの様子をみてみよう。
CINEBENCH R23のMulti Coreではすべてのコアを使用するため、PコアだけでなくEコアの負荷も非常に高い。とはいえ、Pコアが100%までべったり張り付いているのに対し、Eコアは若干ながらも余裕があるようにみえる。
これはシステムやそのほかのソフト用にリソースを確保しているのかなとも思ったのだが、ベンチ中にブラウザーを操作してみると、数秒ほど反応が遅れることがあった。また、Windows+Shift+Sキーで画面をキャプチャーしようとしても動作せず、リソースが確保されているとは思えない挙動になっていた。単純に、タスクマネージャーで確認できるEコアの負荷は、最大までいかないと考えた方が自然だろう。
次はマルチスレッドに対応し、CPU負荷が高いゲームベンチとなるFFXVベンチを試してみよう。
すべてのコアに負荷がかかっているようにみえるが、コアごとに細かくチェックしてみると、若干例外はあるが、Pコアの物理コアが使われているときは論理コアは使われておらず、論理コアが使われているとき物理コアが使われていない、といったように、排他使用になっているのが分かる。
優先される2つのコアの負荷は高めだが、それ以外は高くても40%以内で分散されており、コアの最適化がうまくいっているようにみえる。基本的にはPコアが使われているが、負荷は低いもののEコアも使われていた。Pコアの物理コアと論理コアを両方使うより、Eコアの仕様が優先されているようだ。
マルチスレッド処理でいえば、動画エンコードでの負荷は気になるところ。H.264の4K動画(24fps)を使い、DaVinci Resolve 17でH.264とH.265へと変換した場合の挙動をチェックしてみた。
H.264とH.265とで挙動が大きく異なっているのが面白い。H.264ではCPUでの処理がメインとなるため、全コアに高負荷がかかっていた。傾向としてはCINEBENCH R23と同じで、Pコアの使用率がほぼ最大となり、Eコアは若干余裕がある状態だ。
ブラウザーの使用、Windows+Shift+Sキーによるキャプチャーで動作を比較してみたが、CINEBENCH R23と違って遅れるようなことはなく、多少余裕があるようだ。H.265ではGPUでの処理がメインとなるのか、Pコアであっても論理コアは休みがち。物理コア、論理コアのどちらも同時に動いているのは、優先コアの2つだけだった。
最後は、3DMarkの「CPU Profile」テストだ。これは1スレッド、2スレッド、4スレッド、8スレッド、16スレッド、Maxスレッドと、スレッド数を増やしながらCPU性能をチェックしてくれるベンチマーク。3Dグラフィック処理において、スレッド数が増えていくとどのようにコアが割り当てられていくのかをみるのにちょうどいいテストといえる。
挙動の傾向から、1~2スレッド、4~8スレッド、16~Maxスレッドの3パターンに分けてみていこう。
設定としては1スレッド、もしくは2スレッドなのだが、実際に使われているのは4スレッドほど。GPUとのやり取りに多少負荷があるのだろうか。ただし優先コアのみなので、コアとしては2つまでしか動いていない。
4スレッド以上の設定では、優先コア以外も利用されるように。といっても動作しているのはPコアのみで、物理コアが優先して使われている様子が確認できた。とくに8スレッドで、Eコアをまったく使っていないというのが面白い。
Core i7-12700Kは20スレッドCPUとなるため、16スレッド設定の場合、4スレッドほど余る計算だ。Pコアが単純に優先されるならEコアに負荷がかからないはずだが、実際はEコアの負荷は高く、その代わりにPコアの論理コアのいくつかが負荷が軽めとなっていた。
Max……つまり、20スレッド設定になると、すべての論理プロセッサーの使用率が高くなっていた。これは、CINEBENCH R23や動画エンコードと同じだ。
ソフト側の最適化が進んだり、複数のソフトを同時利用すればまた話は変わりそうだが、現時点での結論は、軽い処理であっても基本的にはPコアが優先され、8スレッド(Pコアの数)まではEコアはほぼ使われないといった感じだ。
第12世代Core搭載「G-Master Axilus NEO Z690/D4」は
ゲームを始めどんな用途にもしっかり使える高性能!
2つの異なるコアを混載している第12世代Coreは、その性能に期待する半面、うまく機能しなければ従来よりも性能が下がってしまうのではないか……という心配がある。
しかし、ベンチマークソフトなどで試してみた限り、そういった心配は不要。それどころか、従来からの大幅な性能アップ、そしてライバルとなるAMDのRyzenを圧倒する性能をもつCPUだということが分かった。
ゲームに重要なシングルスレッド性能が高いのはもちろん、純粋にCPU性能が高いこともあり、用途を選ばず活躍してくれることに疑う余地はない。デザイン、性能、品質、価格で納得いくデスクトップパソコンがほしいと考えているなら、G-Master Axilus NEO Z690/D4は、かなり理想に近い1台といえるだろう。
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(提供:サイコム)