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カーボン風VRMヒートシンク、ドットパターン、LED発光など、トレンドを取り入れた見た目もバッチリ

第12世代Coreに合わせるべきZ690搭載マザーボード、MSIのアッパーミドルモデル「MPG Z690 CARBON WIFI」

文●石川ひさよし 編集●ASCII

提供: エムエスアイコンピュータージャパン

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 MSIからIntel 600シリーズマザーボードが一気に発売された。第12世代CoreではE/Pというハイブリッド構成のCPUコア、DDR5メモリ、PCI Express 5.0といったようにさまざまな変革がある。あなたのIntel第12世代Coreに合わせるべきマザーボードはどれか。その参考となるように、本記事ではアッパーミドルモデルのMSI「MPG Z690 CARBON WIFI」を紹介していこう。

MPG Z690 CARBON WIFI 実売価格は5万2680円前後

「MPG Z690 CARBON WIFI」の主なスペック
対応ソケット LGA1700
チップセット Intel Z690
フォームファクタ ATX
メモリスロット DDR5×4(最大128GB)
対応メモリークロック DDR5-6666+(OC)~、DDR5-4800~4000+
拡張スロット PCI Express 5.0 x16×2(x16/-、x8/x8)、PCI Express 3.0 x16×1(x4)
ストレージインターフェース SATA3(6Gbps)×6(Intel Z690×4、ASMedia ASM1061×2)、M.2(PCIe4.0x4)×3、M.2(PCIe4.0x4/SATA3.0)×1、M.2(PCIe3.0x4/SATA3.0)×1
ネットワーク 2.5Gb LAN(Intel I225-V)、Wi-Fi 6E
サウンド 7.1ch HDオーディオ(Realtek ALC4080)
リアインターフェース USB 3.2 Gen2x2 Type-C×1、USB 3.2 Gen2x2 Type-A×5、USB 2.0×4、HDMI 2.1×1、DisplayPort 1.4×1、オーディオ端子×5、S/PDIF×1など
M/B上インターフェース RGB LEDヘッダー×1、レインボーLEDヘッダー×2、Corsair LEDヘッダー×1、USB 3.2 Gen2 Type-Cヘッダー×1、USB 3.2 Gen1ヘッダー×1、USB 2.0ヘッダー×2、Thunderbolt AIC用ヘッダー×1など

その名のとおりカーボン調のヒートシンクカバー

 まずMPG Z690 CARBON WIFIがどのようなユーザーに向けた製品なのか、製品の位置づけやおおまかなスペックから説明しよう。

 Intelは第12世代Coreでソケットを変更し、LGA1700を採用した。従来、たとえばIntel 500シリーズチップセット搭載マザーボードのLGA1200に搭載することはできない。第12世代Coreに乗り換えたいという場合、最小のアップグレードでもCPUとマザーボードが必要だ。その上で、第12世代Coreのメモリコントローラは新しいDDR5メモリおよび従来のDDR4メモリをともにサポートしている。ただしマザーボードがこれを両対応するということはなく、MPG Z690 CARBON WIFIの場合はDDR5を採用している。つまり新世代Coreに合わせて新世代のメモリ、より高い性能を求める方に向けたモデルと言える。その上でさらにMPG Z690 CARBON WIFIはアッパーミドルという点でデザインにこだわり、機能にこだわり、安定性にもこだわったゲーミング向けマザーボードと結論づけることができる。

合計20フェーズのダイレクト駆動

 さまざまな変革を行なった新プラットフォーム、さらにはMPG Z690 CARBON WIFIがアッパーミドル向けモデルということで安定性は重要なポイントになる。まずは電源回路から見ていきたい。

 MPG Z690 CARBON WIFIのVRM(CPU電源回路)では、まずCPU電源端子は8ピンEPS12Vを2基用い、新CPUのブーストに対して安定した電力供給を可能としている。OCも含めてだ。そして18+1+1フェーズという強力な回路も見ものである。

EPS12V×2基を備える

電源回路は75A SPSを採用した18+1+1フェーズ

 PWMコントローラはRenesas「RAA229131」。スペックは公開されていないが、MPG Z690 CARBON WIFIはダイレクト駆動とされていることから、20フェーズ前後の制御に対応するチップと見られる。MOSFETはCPUコア用にRenesas「RAA220075」を採用している。これは前世代MPG Z590 GAMING CARBON WIFIでも用いられていた75A対応のSmart Power Stageだ。AUX用とされるソケットの左側の最下段1フェーズはMonolithic Power Systems「MP2127」というPWM step-down converterが組み合わされていた。

PWMコントローラはRenesas「RAA229131」

MOSFETは同じRenesasの「RAA220075」

AUX用にはMonolithic Power Systems「MP2127」を用いている

 ちなみに、Intel Zグレードチップセットを搭載した同社CARBONシリーズで見ると、Z490世代が12+1+1フェーズ、Z590世代が16+1+1フェーズ、そしてZ690で18+1+1フェーズとフェーズ数の増加が進んでいる。また、CPUコア用MOSFETは前世代から75A対応品を取り入れている。フェーズ数が増え、かつMOSFETが75A対応を受け継ぐ設計なので、供給可能な電力量も引き上げられている。

 VRMの冷却は同社マザーボードではおなじみの大型ヒートシンクを採用している。表面に関してはプラスチックカバーを用いてカーボンらしさをデザインしているが、その下には大きくせり出した、厚みもあるアルミ製ヒートシンクが隠れている。サーマルパッドを介してMOSFETとチョーク両方を冷却する設計だが、今回、チョークの上部分のヒートシンクがさらに大きくかぶる格好となり、CPUソケット周辺が一層窮屈になった印象だ。こうした大型化に加え、CPUソケット左、上の2つのヒートシンクをヒートパイプで結んだ新ヒートシンクは冷却性能をさらに高めている。

VRMヒートシンクを分解。CPUソケット左側のヒートシンクは7割ほどカバーに隠れる

CPUソケット周辺に迫る壁のような大型ヒートシンク

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