手ごろな価格のスマートフォンを次々出してグローバルでも着々とプレゼンスを高めているrealmeが、2021年9月にインドでタブレット「realme Pad」を発売しました。中国メーカーのタブレットといえばシャオミの「Xiaomi Pad 5」がほぼ同じ時期にグローバルに販売を開始し、日本にも投入予定です。realme Padはシャオミの製品とは異なり、低価格かつ4G通信に対応したモデルもあり、無名メーカーの格安タブレットを駆逐する存在になるかもしれません。
realme Padの主なスペックはチップセットがMediaTekのHelio G80、メモリー+ストレージの構成は3GB+32GB、または4GB+64GB。ディスプレーは10.4型(2000x1200ドット)で、カメラは800万画素をリアとフロントそれぞれに搭載。バッテリーは7100mAh。またLTEに対応したデュアルSIMモデルも用意されています。本体サイズは246.1×155.9×6.9mm、重さ約410gと、無印iPadより小型軽量です。
realme Padのスペックを見るとエントリー向けモデルであることがわかりますね。インドでの価格はWi-Fiモデルが1万3999ルピー(約2万3000円)、LTEモデルが1万4999ルピー(約2万3000円)。低価格スマートフォンが人気のインドでは「安価」とは感じられないかもしれませんが、この価格はグローバルで十分競争力があるでしょう。
なお、シャオミのタブレットはSnapdragon 870を搭載した「高スペック・高コスパ」であり、グローバルでは多くの国で4万円台で販売されています。シャオミはノートPC代わりにも使える製品としてXiaomi Pad 5を出しましたが、realme Padは手軽に動画を楽しむエンタメ用途に向いています。なによりも2万円台の価格は大きな魅力です。
つまりrealme PadのライバルはXiaomi Pad 5ではありません。中国の中堅メーカーが出している低価格なタブレットの競合製品になるわけです。アマゾンなどでは1万円台の無名メーカーの格安タブレットが多数販売されていますが、性能や品質は未知数のものも多くあります。それに対してrealme Padは海外ではすでにスマートフォンとしての知名度があるrealmeの製品であり、大手メーカーという安心感もあります。シャオミが中国やインドで無名メーカーのスマートフォンを駆逐してしまったように、今度はrealme Padがタブレットで同じことをやってしまうかもしれません。
そういえば、日本ではアイリスオーヤマが約2万円の10.2型タブレットを出していますが、これも日本で認知されているメーカーの低価格モデルであり、これからタブレットを買う人にとって安心して買える製品といえます。realme Padもインドでは同じようなイメージを持たれているのでしょう。
さて、realmeは2021年4月に日本市場に進出しましたが、IoT製品の投入にとどまりスマートフォンはまだ発売していません。中国ではほぼ毎月スマートフォンを出しており、中には魅力的な製品も多数ありますl。10月19日にはハイスペックなゲーミングスマートフォン「realme GT Neo2T」を発表したばかり。SoCにMediaTekのDimensity 1200を搭載した、低価格な5G対応ゲーミングモデルで価格は2399元(約4万3000円)。ぜひ日本で発売してほしいものです。
しかし、スマートフォンの投入は各キャリアの通信テストなどを行なう必要があります。そうなるとIoT製品の一つとして、Wi-Fi版のrealme Padなら日本へ投入しやすいかもしれません。2万円程度で販売されれば大きな話題にもなるでしょう。ぜひrealme Padの日本投入をお願いしたいですね。
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