realmeから深澤直人氏デザインの「GT2」シリーズがグローバル向けに発表

2022年03月05日 18時00分更新

文● 山根康宏　編集●ASCII

　中国のスマホブランド「realme」は、MWC Barcelona 2022で深澤直人氏が本体をデザインした「GT2」「GT2 Pro」のグローバルローンチを発表した。ヨーロッパ市場とインド、中国などで販売される。

realme GT2 Proペーパーグリーン（左）、realme GT2ペーパーホワイト（右）

　GT2シリーズの最大の特徴は本体のデザインだ。本体カラーは「ペーパーグリーン」「ペーパーホワイト」「スティールブラック」の3色展開されるが、このうちペーパーグリーン、ペーパーホワイトのモデルはINFOBARや無印良品のデザイナーである深澤直人氏がデザインを手掛けた。背面に採用されているのはスマートフォンで初というバイオポリマーで、素材関連のSABIC社とコラボレーションで作り上げた。

背面カメラの横には深澤直人氏のサインが入る

　約1年間の研究開発と1000時間を超えるカラーテストで生み出されたGT2シリーズの背面パネルは、まるで本物の紙のような質感が再現されている。このバイオポリマー素材は製紙時の廃パルプなどを原料とし、パネル製造時の二酸化炭素量を35.5％削減できるという。なお本体のパッケージもプラスチック素材を極力減らしている。

GT2シリーズの背面。紙のような肌ざわりだ

　上位モデルのGT2 ProはSoCにSnapdragon 8 Gen 1を採用、メモリーは8GBまたは12GB、ストレージは128GB、256GB、512GB。ディスプレーは6.7型（3216×1440ドット）のAMOLEDで「世界初の2K AMOLED LTPOフラットパネル」を採用したとのこと。リフレッシュレートは1Hzから120Hzの可変式、HDR10+にも対応する。パンチホール型のフロントカメラは3200万画素を内蔵。表面はGorilla Glass Victusで強化されている。

Snapdragon 8 Gen 1搭載のGT2 Pro

　カメラはメインがソニーIMX766センサーを採用、5000万画素（F1.8、24mm、OIS）を内蔵している。その他に5000万画素（F2.2、15mm、超広角）、300万画素（F3.3、40倍の高倍率マクロ）を搭載している。ビデオ撮影は8K録画にも対応する。バッテリーは5000mAhで65Wの高速充電に対応、33分で満充電が可能だ。

5000万画素カメラ2つと300万画素カメラのトリプル構成

　4G、5G、Wi-Fiの受信感度も高められている。本体内に12個のアンテナを内蔵し、手の持ち具合などを感知し自動的に最適なアンテナを選択する「ハイパースマートアンテナスイッチング」機能を搭載した。オンラインゲーム時の通信速度低下を防ぐ効果もありそうだ。

12個のアンテナを自動切換えできるハイパースマートアンテナスイッチングを搭載

　さらにはハイエンドゲームやビデオ撮影時の本体の発熱を防ぐために9層の冷却機構を内蔵。サーマルペーストには一般的なものより50％以上放熱性の高いダイヤモンドサーマルペーストを採用。ステンレス板のべーパーチャンバーの面積は前モデルより26％増の4129平方ミリを搭載し、背面には鉄やアルミより高速な放熱効果のある銅合金を張り付けている。本体内の冷却版の合計面積は36761平方ミリを確保した。

9層の冷却機構で高速な放熱効果を実現している

　もう1モデルのGT2はSoCにSnapdragon 888を採用、メモリは8GBまたは12GB、ストレージは128GBまたは512GB。ディスプレーは6.62型（2400×1080ドット）で、こちらもリフレッシュレートは120Hz、フロントカメラは1600万画素のパンチホール式で、表面はGorilla Glass 5でカバー。バッテリーはGT2 Proと同じ5000mAh、65W高速充電対応で、カメラは5000万画素＋800万画素超広角＋200万画素マクロという構成だ。