ライバルが謎の息切れをした「DEATHLOOP」
先月リリースされた「DEATHLOOP」でも検証してみよう。画質は“ウルトラ”設定、他プレイヤーの乱入は禁止とし、マップ“カールズベイ(朝)”内の一定のコースを移動する際のフレームレートを「CapFrameX」で計測した。Vsync無効だとフレームレート制限により120fpsになるため、144Hz液晶でVsync有効にすることでフレームレートを出しやすい状況にしている。
フルHDで首位に立ったのはRTX 3060で、RX 6600は50fps台に落ち込むため少々カクつくものの平均74fpsなので“そこそこに快適”なレベルを確保している。ただWQHDになるとRTX 3060よりも2060の方がフレームレートが出るという謎の結果になったが、これはRTX 2060環境ではテクスチャーが目に見えてにボケる。
つまりテクスチャーのデータ量を抑えることでフレームレートを維持するというゲーム側の設計によるものと推察される。DEATHLOOPのウルトラ設定の場合フルHDでもVRAM 6GBでは不足と警告されるため、高画質プレイなら8GBが搭載されているRX 6600より上が安定ラインと考えてよいだろう。
RTX 3060に近い値を示した「Far Cry 6」
最新ゲームといえばつい先日解禁となった「Far Cry 6」でも試さねばならない。画質は“ウルトラ”設定だが、VRAM 11GB以上を要求する高解像度テクスチャーはオフとした。ゲーム内ベンチマーク機能を利用してフレームレートを計測する。
RX 6600はRTX 3060を抜くことはできないが、フルHDならばRTX 3060にかなり近いフレームレート(RTX 3060の6%下)を出せることが示された。解像度が高くなると差が開くところもこれまでに検証してきたゲームでの結果と一致する。
レイトレーシング有効時のパフォーマンスは?
折角DXR対応GPUなのだから、レイトレーシングを使った場合のパフォーマンスも簡単に検証しておきたい。ここでは「The Asent」「Watch Dogs: Legion」「Cyberpunk 2077」「Far Cry 6」の4本について検証した。「DEATHLOOP」も実はDXR対応だが、ゲームの設計上検証時間が長くなりすぎるため検証は断念した。また、解像度についてはGPUのスペック的にWQHD以上は厳しいことが明らかなのでフルHDのみとしている。
「Watch Dogs: Legion」DirectX 12 API、1920×1080ドット時におけるフレームレート。レイトレーシング設定は“最大”。標準でオンになるGeForce勢のDLSSは無効化している
全般的にRX 6600はもちろんRX 6600 XTもRTX 3060を超えるフレームレートは出せていない。DXR対応により時間とリソースを割いてきたNVIDIAのアドバンテージはまだ続くことを示している。特にWatch Dogs: Legionのような重量級タイトルにおいてDXRを有効にすると激しくフレームレートが落ち込むことが観測されたが、今回のRX 6600でも同じであることが確認できた(ベース設計が同じなのだから当然だが)。
しかし、今年登場したThe AsentやFar Cry 6ではそこまで落ち込みは激しくなく、RX 6600でもフレームレートは大きく落ち込むものの雰囲気を楽しみながら動かすことは可能になっている。Far Cry 6はAMDが特に力を入れているタイトルであるため、RX 6600でもある程度は動くように調整されているのだろう。

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