ログ出力機能
新機能というわけではないが、Wingetにはログ出力を行う機能がある。Wingetは、エラーメッセージがあまり親切とはいえないが、ログには細かい情報が出ている。コマンドを実行するとき「--log」オプションでログファイルを指定できる場合もあるが、実際には、wingetはデフォルトで以下のフォルダーに常にログを出力している。
%LOCALAPPDATA%\Packages\Microsoft.DesktopAppInstaller_8wekyb3d8bbwe\LocalState\DiagOutputDir
「%LOCALAPPDATA%」は自分のユーザーフォルダにある「AppData\local\」に相当する。ここにログが日付時刻の入ったファイル名で記録されている。さらにどのサブコマンドの場合でも「--verbose-logs」オプションを付加しておけば、ここに詳細なログが記録されるようになる。ただし、listサブコマンドのように大量の情報が出力される場合、ログも大きくなるので注意が必要である。
source exportとlist
現在のソースは、wingetとmsstoreの2つだ。これに関しては、source listコマンドで確認することが可能だ。また、source addサブコマンドでリポジトリを追加できるが、いまのところ詳細な条件などが未定でリポジトリを立ち上げることは難しい。コマンド指定などに関しては、source exportの出力が参考になると思われる。
今年4月の時点でVer.0.4だったWingetは、5月になって1.0と安定版が登場し、一般配付も始まった。コマンドとしては、これでインストールやアンインストール、パッケージ検索とひととおりこなせるようになったが、Windowsのコマンドとしては、いまひとつの部分がある。
たとえば、listサブコマンドの出力は、ユーザーが見ることを想定したテーブル形式の出力しかなく、これをプログラムで処理しようとすると、長いプログラム名の後半がクリップされたままになる、テーブル表示の位置合わせにスペースが使われていて、後処理が面倒など、いろいろと問題がある。ほかのソフトウェア、たとえばPowerShellから利用することを考えると、タブ区切り、CSVでもいいので、完全なデータを出力できるようにすべきだろう。
とはいえ、これまでPowerShellでMicrosoftストアや標準UWPアプリ、またレジストリを呼んでWindows Installerで入れたプログラムを管理していたことを考えると1つのコマンドで作業ができるようになったことは格段の進歩がある。

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