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高信頼なストレージ仮想化技術をハイブリッドクラウド全域に拡張、透過的なデータ活用を支援

日立、ハイブリッドクラウドデータ連携基盤「EverFlex from Hitachi」提供開始

2021年10月06日 07時00分更新

文● 大河原克行 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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 日立製作所は2021年10月5日、ハイブリッドクラウド環境において複数拠点に散在するデータを連携するソリューション「EverFlex from Hitachi」の提供を開始した。オンプレミスの基幹システムで実績を持つ日立のストレージ仮想化技術によるデータ管理、運用ノウハウなどを適用し、安心、安全、シームレスなデータ連携環境を構築するソリューションと位置づけている。

 日立製作所 サービス&プラットフォームビジネスユニット ITプロダクツ統括本部 統括本部長の島田朗伸氏は、「EverFlex from Hitachiは、国内はもちろんグローバルにも展開していく。日立のストレージソリューション事業の核となるビジネスに成長させたい」と抱負を語った。

日立が発表したハイブリッドクラウドソリューション「EverFlex from Hitachi」の概要

日立が持つストレージ仮想化技術をオンプレミス/パブリッククラウドの両方に適用することで、シームレスかつ高信頼なデータ基盤を実現する狙い

日立製作所 サービス&プラットフォームビジネスユニット ITプロダクツ統括本部 統括本部長の島田朗伸氏、同社 サービス&プラットフォームビジネスユニット ITプロダクツ統括本部 事業主管の福田裕一氏

高信頼なストレージ仮想化技術をベースに透過的なデータ基盤を実現

 EverFlex from Hitachiは、企業システムにおける幅広いクラウド連携シナリオに対応し、顧客ニーズに適したデータ連携基盤を容易に導入/利用することを支援するソリューション/製品群となる。これを提供する背景として島田氏は、多様なデータをリアルタイムに活用して意思決定や戦略/戦術決定に生かす「データドリブン経営」の流れが加速する一方で、データのサイロ化や保存場所の散在、システム間でのデータ連携の困難さ、管理の複雑化といった課題も生まれていることを指摘する。

 「日立独自の技術や、実績を持つ仮想化技術を活用することで、これらの課題を解決できる。(EverFlex from Hitachiでは)ストレージの仮想化を推進し、クラウド活用支援、クラウド移行支援、クラウドネイティブ構築支援を、顧客のニーズや環境にあわせて提供することで、データドリブン経営の実現に貢献する」(島田氏)

これからの企業のデータ活用基盤に求められる要素と、日立の考える解決策の方向性

 今回はEverFlex from Hitachiを構成するソリューション/製品群として、「日立従量課金型データ基盤ソリューション」、基幹システム向けの高信頼なエンタープライズストレージ新製品「Hitachi Virtual Storage Platform(VSP)5200/5600」、Software-Defined Storage(SDS)新製品「Hitachi Virtual Storage Software for block (VSS for block)」の3つが発表されている。これらを第1弾として、今後もラインアップを拡充していく方針。

 日立従量課金型データ基盤ソリューションは、ストレージやサーバー、関連クラウドサービスを、サブスクリプション型(従量課金、月額課金など)から売り切り型まで、利用者の要望に応じた柔軟な利用形態で提供するもの。今回の発表では、そのラインアップにVSP 5200/5600およびVSS for blockを追加している。これにより、日立ストレージの仮想化機能をパブリッククラウドまで拡張するデータ連携基盤を“as a Service”型で提供し、機密性などの観点からこれまでオンプレミスでの利用に限られていたデータをセキュアかつ透過的にハイブリッドクラウド全域で利用可能にしている。

 同社 サービス&プラットフォームビジネスユニット ITプロダクツ統括本部事業主管の福田裕一氏は、日立ストレージの仮想化機能によって「他社ストレージや旧機種を含む300機種以上をひとつのストレージとして扱うことができる」と述べたうえで、今回はこの機能をパブリッククラウドにも拡張することで「クラウドストレージも“日立のストレージ”として扱えるようになる」と説明する。

 「日立がサポートの範囲を広げたことで、高い信頼性を持った各種データの管理、運用技術が、クラウドストレージでも利用できる。クラウド連携の設計から構築までトータルに支援することができる」(福田氏)

 またVSS for blockは、日立では初めて製品化されたx86サーバー上で稼働するSDSである。ノード間でのデータ冗長化など、日立のストレージから継承したデータ保護技術や独自アーキテクチャによって、クラウド上でもミッションクリティカルシステムに匹敵する高信頼なデータ基盤をクラウド上でも実現するという。最小5ノードから最大32ノードまで拡張でき、高い信頼性を確保しつつ必要に応じて容量や性能を柔軟に拡張できる。なお今後はパブリッククラウドへの対応も計画しており、クラウド間をまたぐシームレスなデータ連携の実現を図る。

新製品となるSDSの「VSS for block」および「VSP 5200/5600」の概要

3つの「クラウド連携シナリオ」を紹介

 EverFlex from Hitachiでは、顧客ニーズに応じた具体的な「クラウド連携シナリオ」を挙げている。

 たとえば「クラウド活用支援」シナリオでは、クラウドと連携したデータバックアップ運用を実現する。VSS for blockを通じてAWSのクラウドリソースも仮想化し、透過的なバックアップ環境を構築すると同時に、データ管理や運用も統合する。今後、AWS以外のパブリッククラウドにも対象を広げていく。

 「クラウド移行支援」シナリオでは、ワークロードのパブリッククラウド移行に伴う作業負荷を極小化する。Veeamなどのソフトウェアを利用してワークロードをクラウド移行する際に、VSS for blockでストレージを仮想化してクラウドと連携。データをセキュアにバックグラウンドコピーして、環境切り替えに伴う業務停止時間を短縮する。

 「クラウドネイティブ構築支援」シナリオ(今後提供を予定)では、ストレージの仮想化を通じてオンプレミスの本番環境とクラウド上の開発/テスト環境を連携。これにより、新規業務立ち上げに伴うクラウド上でのシステム構築においても、本番環境の業務データを安全に活用でき、データ運用の負荷も軽減する。さらに、クラウド上で構築したアプリ同士のデータ連携の支援も計画しているという。

 EverFlex from Hitachiの提供価格は個別見積となっている。

「クラウド移行支援」および「クラウドネイティブ構築支援」シナリオ

 なお日立製作所では、買収した米GlobalLogicとの国内協創活動の第1弾として、ストレージ事業におけるas a Serviceビジネスモデル強化を題材に、共同でワークショップを実施していることを明らかにしている。ただし福田氏は、「今回の日立従量課金型データ基盤ソリューションには、その成果は直接反映されていない。だが将来の強化、発展に生かしたい」と述べている。

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