ホテルニューグランドの広報担当の横山です。
すっかり秋めいてまいりました。空を見上げると空高く澄み渡るような青空が広がり、少しずつ早まる日没時間に季節の深まりを感じますね。日本大通りから山下公園に続くイチョウ並木が黄金色に色付く時期は例年11月上~中旬くらい。素敵な秋の並木道が横浜山下町の景色を彩ります。私は秋生まれということもあり、四季の中で一番『秋』が好きです。秋は美味しいものがたくさんあるし、気候もちょうど気持ち良く、花粉症に悩まされることも、汗だくになることも寒過ぎることもなく、あぁ、もう少し秋が長ければよいのに… と切に願っております。
さて今回は、ホテルニューグランドの魅力のひとつともいえるおい味しい料理を作る“シェフ”にスポットを当て、過去、現在、未来を軸に、広報目線でのお話をお届けしたいと思います。
本日も、ホテルニューグランドより綴らせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします!
前回の記事はこちらです。
■【連載】タイプ別にオススメ! ホテルニューグランドで楽しむ大人の夏休み♪
※過去の連載記事はこちら:ホテル広報が綴る横浜山下町の日々~NEW GRAND DIARY
ホテルニューグランドの料理の歴史を語るのに欠かせない偉大な人物の一人、初代総料理長サリー・ワイル氏。ホテル開業時にフランス・パリから招かれた当時30歳(若い!!)のシェフでした。
彼は本格的なフランス料理のレシピはもちろん、ホテルのレストランではコース料理が主流だった中、アラカルトメニュー(一品料理)を取り入れました。調理場の衛生面を厳しく管理することや、「シェフはひとつの担当を極めるのではなく、すべてのセクションの担当ができなければならない」という、今でもホテルに残る“シェフはこうあるべき”という思想を根付かせ、形式にとらわれない自由で柔軟な発想の持ち主でした。ホテルが開業する時に全国の新聞にシェフの求人を出したのですが、膨大な数の履歴書が届いたそうです。“外国人シェフから最新の西洋料理を学べる!!”これは料理人として腕を上げる絶好のチャンスだったのですね。そんな日本人シェフたちの前のめりで上昇志向ある強い気持ち、見習わねば、と思います… 戦前の日本人シェフ、すごいです。外国人の上司と聞いただけで私はひるんでしまいますが(汗)。
サリー・ワイル氏が考案したメニューのひとつとして、今でもたくさんのお客様に愛されている「シーフードドリア」。日本人の主食であるお米の上に、海老のクリーム煮をのせたなめらかな優しい味わいのソースをかけて焼き上げたこのメニュー、そのおいしさは忘れられない味として長年のファンも多い一品です。思うに、ワイル氏が来日してお米に出会うことがなければ誕生しなかったということですよね。しかもこのメニュー、体調の悪いお客様へ即興で創作したメニューということで、本当に驚きです。
テレビや雑誌での取材依頼も多く、スプーンですくった時のとろ~りとした動画や写真は食欲をそそります。私も入社以来何度も食べておりますが、期間が空くと「また食べたいな…」とドリア切れ状態となります。そして、テレビで紹介されているのを見るたびに、我が家の娘たちも「また食べに行きたい」とリクエストが入るメニューです。
サリー・ワイル氏が来日した日が10月29日ということで、2021年の7月にこの日を「ドリアの日」として日本記念日協会に正式に記念日認定を受けました。そして、より一層このおいしさをたくさんのお客様に味わっていただけるよう、10月29日より、公式オンラインショップにて「シーフードドリアセット」を販売いたします。皆さま、お待たせいたしました! 全国のお客様にお届けできます♬
詳しくはこちら⇒ https://www.hotel-newgrand-shop.com
歴代のシェフの伝統の技と味を受け継ぐシェフ、現在は5代目、宇佐神 茂(うさがみ しげる)総料理長です。名前に“神”とありますが、私にとっては神様のような方でして、いつも取材のご対応依頼をお願いしているのですが、忙しい中毎回快く引き受けていただきます。取材やテレビの撮影にもユーモアあふれるお話を織り込んで楽しい現場にしてくれて、優しく穏やかなお人柄で大好きな料理長です。“総料理長”というからには職人気質のお堅い方や寡黙な人物を連想してしまいますが、そのようなことはまったくなく、調理事務所にお願い事などで行くと、いつもにこやかに気軽に迎えてくれます。
宇佐神総料理長が入社した時代は、「シェフの基本は鍋洗い。料理の味は先輩の背中を見て学べ」の時代ですから、ご苦労もたくさんあったと思います。けれど、昔話をする時の表情は穏やかで笑いに転換してくださり、本当に楽しく取材の時間を過ごしています。歴史のあるホテルなので、過去の情報がわからなくなった時も、私の疑問&質問に答えてくれて、広報としてたくさん助けていただいています。
ホテルニューグランドに就職したきっかけ、それは奥様の家業である飲食店を継ぐために料理の勉強をしようと思ったから、だそうです。大学生であった宇佐神青年は当時、証券会社でアルバイトをしており、そこで出会ったホテルニューグランドの役員から「料理の勉強をするならばホテルニューグランドで勉強するといい」と言われ、「確かに学ぶなら本場がいいな」と、大学を中退しホテルニューグランドへ。奥様とのご結婚のために料理を学ぶ、愛ですね♡ 素敵です。ところが、本格的な西洋料理を提供するホテルの料理は想像以上に奥深く、思った以上に夢中になり、その道を極めたい!!という想いから、奥様の実家のお店を継ぐことはなく…。それからホテルニューグランド一筋48年、およそ約半世紀このホテルのために働いています。
実はお歌がとてもお上手でして、2012年に「おいしい魔法」というCDを発表しております。横浜の料理を歌で盛り上げよう!という趣旨であったのですが、以降、宇佐神総料理長がステージに立ち、総料理長のお料理と歌(しかも、生バンドです!)を楽しむイベント「料理の夕べ」を開催しております。2021年も11月8日に開催です。
たくさんいるホテルニューグランドのシェフたち、館内にある各レストランそれぞれの料理長も個性豊かな方々で、おひとりずつご紹介したいところですが、それはまた別の機会に…。
過去、現在とご紹介しまして、さて次は未来です。
毎年春に入社してくる若きシェフたち。その彼らにホテル伝統の技と味が受け継がれていくのかと思うと、先輩として厳しい目で見てしまいがちですが、そんな期待を背中で感じつつ、日々切磋琢磨している若手のシェフの中で注目株をこっそりご紹介します。
広報として取材の際に一番足を運ぶことが多い本館1階コーヒーハウス「ザ・カフェ」勤務の秋元駿吾(あきもと しゅんご)君。入社2年目、22歳。さわやかな笑顔と調理するときの真剣な目、先輩シェフたちの指示にもテキパキと動き、その頑張る姿が印象的です。現在の目標は「ザ・カフェの全メニューの調理制覇!!」とのことです。頼もしいですね。
今回、「コラムで紹介してもいい?」と本人に尋ねましたら「え、はい、お願いします」と快諾。「ザ・カフェ」で一番好きなメニューは? と尋ねたところ『ステーキピラフ』と。横山が好きなザ・カフェメニューベスト3に入るメニューが挙がったので、うれしいです。いつもオープン前の忙しい仕込み中に、取材用の料理をお願いすることが多いのですが、いつも快く調理をしてくれます。「スパゲッティナポリタン」はお皿に綺麗な富士山のように盛り付けをするのです。これがなかなか難しいのですが、秋元君は見事に盛り付けを完成してくれました!
ホテル伝統の味を受け継ぐ。
ホテルニューグランドのたくさんのシェフたちがその“想い”を胸に、今日もおいしい料理を皆様にお届けするため頑張っております。
10月より各レストランでは秋限定メニューがスタートしております。そのお話をし始めたらさらに長くなってしまいますので…
詳しくはこちらでゆっくりご覧ください⇒ https://www.hotel-newgrand.co.jp/restaurant/
どのメニューにしようか、お決まりになりましたら、ぜひホテルニューグランドへ足を運んでいただけますと幸いです。
シェフたち共々、皆さまのご来館を心よりお待ち申し上げております。
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