Print Terraceと同様に、プリンタコンテンツを提供してきた「プリふれ」では、プリンターで触れ合うこと、プリンターで生活を楽しくすること、豊かにすることをコンセプトに強化。さらに、従来のスマホアプリ「iPrint& Scan」を刷新して、新たに「Brother Mobile Connect」の提供を開始。ユーザーインターフェースを大幅に刷新したほか、会員プログラム「Brother Online」に加入しているユーザーには、同アプリを利用して、外出先からも印刷できる「リモートプリント」の機能を提供したりできる。
新たに用意した「トク刷るポイント」では、インクカートリッジを交換したり、長期間利用していると特典ポイントが付与され、貯めたポイントはコンビニやデパートなどで使えるギフトチケットと交換することができる。「プリンターを使うほどポイントが貯まるサービス」である。
耐用年数が比較的長いプリンター、サービスを通じた進化を
プリンターの買い替えサイクルは平均5年と言われるが、このように使っている間にもサービスを通じて、進化するプリンター利用環境を目指す。
三島社長は、「おうち時間が増えたいま、プリンターの価値が重要性を増している。プリンターを購入してもらったら終わりということではなく、購入してもらってからが始まる時代である。子供から、大人まで、楽しめるコンテンツを増やすなど、より長く、より満足して使ってもらうために、お客様とつながりつづけることで、新たな価値を提供し、さらに役立つことを考えていく」とする。
現在、ブラザーのブリンターユーザーのうち、ネット接続やオンライン登録でつながっているユーザーは数%だが、これを将来的には50%に高める計画だ。
113年の歴史を持つブラザーは、ミシンの修理業からスタートし、ミシンの国産化に挑み、タイプライターの国内生産や情報機器事業へも進出。そして、プリンターメーカーへの取り組みを開始するといったように、社会環境に柔軟に対応し、変化してきた。
ブラザーのタグラインには、「at your side」の文字が書かれている。プリンターの全面刷新により、プリンターとユーザーとの新しい関わり合いのサービスを強化し、新たな生活環境でのプリンター利用を提案していくことになる。
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