レノボ、NECパーソナルコンピュータ群馬事業所のオンラインツアーを開催

文●イチ/ASCII

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 レノボは8月31日、NECパーソナルコンピュータ群馬事業所のオンラインツアーを開催した。

 2002年7月より保守サービス拠点として稼働している同事業所。近年のGIGAスクール構想によりデジタルデバイスの生徒への配布が進む一方で、増大する修理サービスの受け入れのため、同事業場にGIGAスクール向けの2nd Map(セカンドマップ)を設立。

 また2021年2月にオープンした「カスタムフルフィルメントサービス(CFS)センター」においてもフロアを拡大するなど、同事業所内での機能拡大が進んでいる。

 オンラインツアーでは、同事業所における工場内修理の一貫した流れ、新たに拡大したセカンドマップ、CFSルームについての紹介などがなされた。

工場内修理の流れについて

 工場内修理は着荷~出荷までの流れをそれぞれのブロックに区切る形で紹介した。

 大まかな流れとしては、着荷した修理品は開梱/検品されたあと、故障診断のブロックに送られる。検品作業はつねに天井に設置されたカメラによって記録され、仮にユーザーから問い合わせがあった際も過去の記録映像にさかのぼり、確認が可能だという。

 ユーザーから申告された故障部分と相違がないことが確認された後、部品交換を実施。その後、故障が直っているか検査され、手作業での丁寧な清掃を経て、梱包・出荷される流れになっている。

 オンラインツアー内ではエンジニアによるマザーボード交換の様子も中継された。同事業所ではおよそ10分で交換が完了するというが、機種ごとの交換方法の違いを熟知したスタッフによる、熟練の作業によって短時間での交換が可能になることが映像でより実感できた。

 なお、工場着荷から24時間以内に修理完了し、出荷するまでの1日修理完了率は95%で、2020年7月に達成してから現在まで継続中となっている。

Gigaスクール製品の修理を行なうセカンドマップ

 続いてはセカンドマップについてだ。

 設立の理由については、新型コロナウイルス感染症の影響で、全国の学校にGigaスクール製品が配布されたことを起因とした修理の大幅な増加が挙げられている。

 また、セカンドマップでは通常のPC製品と修理ラインを分けているが、Gigaスクール向け製品は、その多くがChromebookであることが理由だという。

 Gigaスクール製品の修理台数の増加は今後も見込まれており、同社では適宜、修理ラインを増強していくとしている。

ユーザーのニーズに対応するCFSルーム

 最後に、新たにオープンしたCFSルームについて。

 CFSルームは、ユーザーの要件・運用に合わせ、購入したPC/タブレット製品の納品・導入前に、OSなどを設定することを目的としている。

 設備については個人情報保護のため、セキュリティードアを用意するほか、フロア内には作業・入退室などの状況を記録するカメラを装備。

 レノボのグローバルの共通仕様に基づき構築されているフロアでは、自動化作業ツールを含む「Best Practiceの共有」を推進しており、個社プロファイル、OS情報の一元管理にも対応しているという。

 またキッティングにおいてはAndroid専用、PC専用と分かれており、製品に不具合があった際は工場の修理センターとスムーズに連携できる整備がされている。

オンラインツアー取材を終えて

 同事業所では着荷~集荷までの1日修理完了率が95%という数字を2020年7月から継続しているが、今回のオンラインツアーでは、その高い数字を達成、そして継続しているポイントがよく理解できた。

 これまで積み上げてきたノウハウはもちろん、着荷から出荷までの無駄のない一貫した作業への取り組み方、熟練したエンジニアの正確で迅速な作業などが合わさっ結果、1日修理完了率95%という高い数字が達成できているように感じた。

 また、セカンドフロアの拡大、CFSルームの設立などには、日々変化する保守サポートの状況について、柔軟に対応していることが見てとれた。

 ユーザーによりフォーカスし、ダイナミックに変化していく。同事業所は保守サポート業務の「マザーファクトリー」としてこれからも成長を続けていくのだろう。

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