まさかのメモリーバス幅128bit
RX 6600 XTの基本設計は既存のRX 6000シリーズから変わっていないが、コストダウンにあたって削られた部分に注目しよう。まずRDNA 2アーキテクチャーといえばGPUのL3キャッシュと言うべき「Infinity Cache」が肝であり、これが特にフルHD〜WQHD環境で絶大な効果を発揮する。ただRX 6600 XTのInfinity CacheはRX 6700 XTの3分の1(32MB)に削られている。
それ以上に驚きなのはVRAMが8GBであるほか、メモリーバス幅が128bitと極めて狭いという点だ。Infinity Cacheがあるのでメモリーバス幅は狭くても良いというのがRDNA 2アーキテクチャーの勘所だが、果たして128bitという狭さで実用に耐える性能が出るのかが気になる。VRAMは8GBと少ないが、これはフルHDゲーミング向けであることを考えれば十分な量といえる。
さらにPCI Expressのインターフェースは上位モデルの半分、PCI Express Gen4 x8となっている。ただ現状の最速GPUでもx16をx8接続にしてほとんど性能的にデメリットはないので、x8接続である点は特に気にする必要はない。
ライバルとの性能差は?
では今回の検証環境を紹介しよう。前述の通りRX 6600 XTはASRock製ファクトリーOCモデルを利用する。比較対象として1つ上のRX 6700 XTカード(リファレンス)と1世代前の5000番台代表としてSAPPHIRE製RX 5600 XTカードを、さらに仮想敵としてZOTAC製のRTX 3060カードをそれぞれ準備した。
ドライバーは検証時点における最新版(Adrenalin 21.7.2およびGeForce 471.41)を使っているが、RX 6600 XTのみ検証用のβ版を使用している。当然ながらマザー側のResizable BARは有効である。
【検証環境】 | |
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CPU | AMD「Ryzen 9 5950X」 (16コア/32スレッド、3.4~4.9GHz) |
CPUクーラー | Corsair「iCUE H115i RGB PRO XT」 (簡易水冷、280mmラジエーター) |
ビデオカード | AMD「Radeon RX 6700 XTリファレンスカード」、 ASRock「Radeon RX 6600 XT Phantom Gaming D 8GB OC」(Radeon RX 6600 XT)、 SAPPHIRE「SAPPHIRE PULSE RX 5600 XT 6G GDDR6」(Radeon RX 5600 XT)、 ZOTAC「ZOTAC GAMING GeForce RTX 3060 Twin Edge OC」(GeForce RTX 3060) |
マザーボード | GIGABYTE「X570 AORUS MASTER」 (AMD X570、BIOS F34) |
メモリー | G.Skill「Trident Z RGB F4-3200C16D-32GTZRX」 (DDR4-3200、16GB×2)×2 |
ストレージ | GIGABYTE「AORUS GP-ASM2NE6200TTTD」 (NVMe M.2 SSD、2TB) |
電源ユニット | Super Flower「SF-1000F14HT」 (80PLUS TITANIUM、1000W) |
OS | Microsoft「Windows 10 Pro 64bit版」 (May 2021 Update) |
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