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新車を買った情報2021 第77回

マツダ ロードスターRF ENOのチェアがとってもイーノ

2021年07月03日 12時00分更新

文● 四本淑三 モデル●くまん太2号 編集● ASCII

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ENOに導かれたわたくし

 そしてメーカーの説明にないポジションがもうひとつあります。

 前の脚を立て後ろの脚を畳むと仰向けに近い、いわゆる「ゼログラビティ」の姿勢になります。このポジションがもっともハンモック的で、雲や鳥なんかを眺めながらのんびりするのに最高にイーノでありますが、まったくお勧めはできません。

 なぜかといえば、メーカーの説明にない上に、うっかり横でも向くと倒れそうだから。この椅子の脚の配置は後ろが狭い台形です。後脚だけ外すと、その短い底辺で荷重を支えることになり安定を欠きます。

 メーカーオフィシャル設定で仰向けでになりたい方には、DODというブランドに「スゴイッス」という椅子があります。ENOを超える高さ3段階の調整付きで、仰向けポジションは「星空スタイル」と命名されています。さらにNEMOというブランドには、ブランコ式の座面でハンモックの動きを模倣した「スターゲイズリクライナー」という製品があり、これは仰向けに特化したものです。星が見たい方は、これらの製品もご検討ください。

 そんな注釈付きのENOですが周囲にも好評で、母親などは「芸術の森のコンサートに丁度いいねえ」と言っております。札幌には芝生に5000人を座らせる屋外ステージがございまして、正にそうした用途を想定している製品ですから間違いありません。

 ちなみに私は、まだ庭に置いて腰かけ、ロードスターを眺めてはニヤニヤする程度で終わっております。疲れたからと言って好きなところに椅子を置いて仰向けになるのも憚られる。これは買ってから気が付きました。馬鹿な小心者でございます。

 逆に、この椅子を正しく使ってみたいという欲望、すなわちキャンプ場に行きたいという欲望は日に日に膨らむばかり。これは個人的には初の事態で、もはや虫も蛇もヒグマも関係ございません。今はマンボーやらで公営キャンプ場は閉鎖中、開いているところは激混みという状況ですが、いつかロードスターによるソロキャンプ、いわゆる「ロドキャン」をやってみたい。

 椅子一つで人生は変わるのであります。それではまた。

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