スリムからコンバーチブルまで、あなたが迷ったときにほしい1台が見つかる!

手頃な価格でしっかり使える、選ぶのも楽しいレノボ<IdeaPad>シリーズの魅力に迫る

文●貝塚/ASCII

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<IdeaPad L360i>

レノボ・ジャパンの人気シリーズ<IdeaPad>の魅力とは

 レノボ・ジャパンが展開するノートパソコンで、さまざまな用途・環境にフィットするシリーズといえば<IdeaPad>だ。

 同社の代表的なノートパソコンである<ThinkPad>シリーズは一貫して「プロフェッショナル向け」であり、ビジネスシーンでの利用が強く意識され、また堅牢性にこだわっているのに対し、<IdeaPad>はもう少しカジュアルで、カラーリングなどに遊び心が効いたモデルも多い。ラインによって製品コンセプトがまったく異なることもあり、利用シーンや使用感に幅を持たせたシリーズなのだ。

 では「IdeaPadらしさ」とはどこにあるのか。シリーズにラインアップされている複数のモデルを参照しながら、その答えに迫ってみよう。

優れたコストパフォーマンスでしっかり使える<IdeaPad>

 まず大前提として、<IdeaPad>シリーズには、仕事用の作業向けマシンとしてはもちろん、映画鑑賞や音楽鑑賞、ゲームプレイなど、いわゆるホームエンターテインメントとしても使用されることを想定した、様々な利用シーンにフィットするシリーズというコンセプトがある。

 それはシリーズ名にも表れている。<ThinkPad>の「Think」と<IdeaPad>の「Idea」は、どちらも「考え」といった意味合いを持つ単語だが、「Think」に「思考」とか「熟考」といった堅いニュアンスが含まれるのに対し、「Idea」には「発想」「思いつき」など、より「楽しさ」に寄った「考え」という含みがある。

 現在は薄型の「Ultraslim」とゲームプレイ向けの「Gaming」、変形タイプの「Convertible」、スタンダードなクラムシェル型の「Classics」、そして着脱タイプの「Detachable」と、5ラインが用意されている。

<IdeaPad Slim 350>はシリーズの中でもリーズナブルなモデルだ

 「Ultraslim」ラインのエントリーモデル<IdeaPad Slim 350>は、Windows 10 Home、AMD 3020E APU(1.20GHz)、4GBメモリー(DDR4-2400)、128GB SSD、14.0型ディスプレー(1366×768ドット)というスペックで、お手頃価格で購入できるのが魅力だ。

 シリーズの中でもっともハイエンドなのは「Gaming」ラインの<IdeaPad Gaming 350i>。上位モデルの主なスペックはWindows 10 Home、Core i7-10750H(2.60GHz)、GeForce GTX 1650 Ti(4GB)、16GBメモリー(DDR4-2400)、1TB HDD、256GB SSD、15.6型ディスプレー(1920×1080ドット)という構成だ。

<IdeaPad Gaming 350i>。Core i7-10750H(2.60GHz)とGeForce GTX 1650 Ti(4GB)を搭載する

 <ThinkPad>や<LEGION>のフラグシップモデルなどと比較すれば、ディスプレー解像度がフルHDであるといった点が気にならないこともないが、価格帯から考えれば、ディスクリートでGPUを搭載していたり、大容量のHDDとSSDを両方搭載していたりと、かなりのコストパフォーマンスを誇るモデルである。

インテル第11世代Coreプロセッサー搭載の<IdeaPad L360i>

 シリーズの中でも、最も普遍的なクラムシェル型のノートPCであるClassicラインに位置付けられる<IdeaPad L360i>は、複数の仕様で販売されている。たとえば、「82HL007AJP/82HL0079JP」というモデルは、Windows 10 Home(64bit)、Core i5-1135G7、8GBメモリー(DDR4-2933)、256GB SSD(PCIe NVMe/M.2)、15.6型ディスプレー(1920×1080ドット)という仕様だ。

IdeaPad L360i。スタンダードでシンプルなのに、ひと目でレノボのPCだとわかるのが同社のデザインのすごいところだ

 このモデルはブリザードホワイトとプラチナグレーの2色をラインアップするが、いずれも表面のさりげないヘアライン加工が効いた美しい外観が特徴で、およそ幅363×奥行き254.6×高さ22.9mmと筐体サイズを抑えながら、ベゼルの左右の幅を狭くすることで、14.0型のディスプレーを搭載している。

 フォルムは、どこかThinkPadを彷彿させるような、直線的でシャープなもの。第11世代Coreプロセッサーの搭載や、このシンプルでシャープな外観により、<ideapad>シリーズの中でもとくにビジネスで使いたくなるマシンとなっている。

 また面白いのは、DVDスーパーマルチドライブを標準で装備している点。ノートパソコンの薄型化がトレンドになってから、光学式ドライブが廃されることも増えたし、映像配信サービスや音楽配信サービスなどのサブスクリプションが一般化したり、クラウド上でデータをやり取りできるサービスが台頭したことで、実際に、光学式メディアを使う機会も減った。

 そして寂しいことだが、私の場合、映像配信サービスではラインアップされていない映画を観たかったり、音楽配信サービスに楽曲を配信していないアーティストの楽曲を聴きたいといったシーンで、「諦める」ことも増えた。なぜなら、外付けの光学式ドライブやCDを引き出しや棚から取り出してきたり、DVD(Blu-rayは非対応)を借りに行ったりという手間を嫌うようになったからだ。

IdeaPad L360iの光学式ドライブは、ボトムケースと一体化する形状になっていて、目立たない

 しかし普段から使っているノートパソコンに光学式ドライブがついていればどうか。もっと積極的に光学式メディアを使うに違いない。光学式ドライブは、いまでも、可能ならあった方がうれしい存在であることは確かだと思う。

 そして<IdeaPad L360i>の光学式ドライブは、ボトムケースと一体化する形状になっていて、目立たないのも好印象。仕事だけでなく、しっかりとホームエンターテインメントも楽しめるよう光学式ドライブを搭載しつつも、その存在感をあまり強く感じさせない点が、マシントータルでの外観の美しさにこだわるレノボらしい。

手頃な価格なのに、しっかり作り込まれた良質なマシン

 <IdeaPad>は、「Convertible」ラインの<IdeaPad Flex 550i>は、Windows 10 Home、Core i5-1135G7(2.40GHz)、8GBメモリー(DDR4-3200)、256GB SSD(M.2)、14.0型ディスプレー(1920×1080ドット)といったしっかりとしたスペックで、用途によってとても使い勝手の良い中身でありながら、安価なラインアップとなっている。

 何かを犠牲にして安価にしているというよりは、どのモデルも、価格に対して高いスペックを持っているといったほうが適切だ。もちろん、価格を下げるためには、高価格帯の製品と比較して、どこかでコストダウンの考え方は取り入れられているはずだ。ところが<IdeaPad>の場合、それが感じられないのである。むしろIdeaPadを触ると、「このスペックでこの価格を実現するのは、すごい」という方向に意識が働く。

<IdeaPad Flex 550i>は、360度回転ヒンジをそなえる、コンバーチブルタイプのノートPCだ

 また、<Yoga>シリーズなどほかプレミアムシリーズで培った設計技術を適切に転用し、開発コストを抑えながら完成度の高い製品を作るという狙いもあるのかもしれないと想像する。その根拠としては、例えばConvertibleラインの<IdeaPad Flex>に採用されている360度ヒンジは、<Yoga>シリーズで使われている360度ヒンジと同様の機構を採用している。

 新たな機構を盛り込めば、その開発にかかったコストが市場価格にも反映されやすいが、これまでの製品で使われ成熟した社内の技術を転用すれば、コストを抑えながら、フラッグシップに近い、または変わらない使用感を実現できるのではないだろうか。

 ともかく、手頃なのに安っぽくなく、むしろほかのシリーズに見劣りしない使用感を備え、価格から想像するよりもずっと高いスペックを備えているという優れたコストパフォーマンスが、<IdeaPad>の大きな魅力のひとつとなっている。リーズナブルにしっかりと作り込まれたマシンのよさを楽しめるのは、<IdeaPad>ならではだ。

<IdeaPad>の一番の魅力は「自由であること」
利用シーンに合った最適な1台を選ぼう!

 複数のモデルを参照しながら、<IdeaPad>というシリーズを紹介した。参照したモデルを見てもらえればわかるように、<IdeaPad>というシリーズには、分かりやすい約束事や、共通した記号のようなものがないのだ。

 どのモデルもコストパフォーマンスに優れているという点はシリーズ全体の特色だ。しかしそれ以上に、「自由であること」が<IdeaPad>というシリーズの特徴であるかもしれない。

 薄型設計のスタンダードなノートパソコンがラインアップされているかと思いきや、手頃な価格でGPUをディスクリートで搭載するゲーミングパソコンもあり、変形をするモデルもあれば、最近ではChromebookまで用意されている。そのどれもがリーズナブルだが、レノボのマシンらしい、物としての魅力に溢れている。ユーザーそれぞれが好きな使い方をして、自由な発想を膨らませるといったシリーズ名に込められた想いが垣間見える。

 手頃に信頼性の高いノートパソコンを手に入れたい、しかも道具としての質感にはこだわりたい。そうした考えを持つすべての消費者に寄り添ってくれる、懐の深いシリーズが、<IdeaPad>なのだ。バラエティーに溢れる豊富なラインアップの中から、ぜひお気に入りの1台を見つけてほしい。

紹介した機種一覧
<IdeaPad Slim 350>
<IdeaPad L360i>
<IdeaPad Gaming 350i>
<IdeaPad Flex 550i>

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