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離婚した際のデジタル資産について考えてみよう

2021年06月11日 13時00分更新

文● McAfee

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 長年にわたって蓄積してきた映画、MP3、電子書籍、航空会社のマイル、ホテルのポイントなどについて知っておきたいことがあります。これらは離婚の合意につながる可能性のあるデジタル資産です。

 当然のことながら、離婚の財産分与はさまざまな要因で決定されます。しかし、離婚調停と訴訟においては、デジタル資産の分配は新しい領域です。近年のデジタルイノベーションと普及は、私たちの電話、タブレット、およびコンピューターをあらゆる種類のデジタル資産で満たしています。さらに、決済用アプリの残高や、ビットコインのような暗号通貨の形で保管されている可能性があります。一方で、法律はこれらを含むさまざまなデジタル資産の分配については未だ整備中です。

 とはいえ、法律の分野において、デジタル資産には価値があり、離婚の際に分配の対象となる財産と見なされる可能性があるということは認識されています。

 このような観点から、あなたもしくはあなたの友人がもしそうなった際、デジタル資産を公平かつ公正な方法で分配する準備のために役立つチェックリストを用意しました。

 なお、この記事は法的な助言を提供するものではありません。法的なアドバイスではないということをご理解のうえでお読みください。法律に関しては、弁護士などの法律の専門家に相談し、地域の法律に基づいた最適な解決策を得るようにしてください。

デジタル資産とは

 まず、デジタル資産とは何かを理解しましょう。

 デジタル資産に関する法律は多種多様であり、また変化し続けているため、この質問に対する最善の答えは弁護士から得られるでしょう。しかし今回の説明のため、デジタル資産とは、デジタル形式のテキストやメディアで、価値があり、所有者に使用する権利を提供しているものと定義します。

 現実的な観点から、デジタル資産を構成する可能性のあるものの実際の例をいくつか見てみましょう。次のものがあげられますが、これに限ったものではありません。

・フォトライブラリー
・電子ブック(eBook)ライブラリー
・デジタルムービー
・デジタルミュージック
・ビットコインなどのデジタル通貨
・航空会社のマイル
・ホテルのポイント

 また、広い意味でデジタル資産として解釈されるものには、次のようなものがあります。

・ストリーミングサービスやオンライン出版物の購読契約
・オンラインゲームのアカウントとそれに付随するゲーム内のアイテム
・オンライン決済プラットフォームに保管されている通貨
・eBay、Etsy、ビジネスウェブサイト、オンラインストアで使用するアカウント
・ウェブサイトのドメイン名(使用中であるか、後で転売するために投機的に保有しているかを問わず)
・クラウドストレージに保管されている文書(財務書類や祖先に関する調査資料など)

 離婚の際には、他の資産と同じように、それぞれのデジタル資産の持つ価値を見積り、合意の条件や法に従って分配されます。

デジタル資産の確認

 特定のデジタル資産の価値を把握する場合、銀行口座、不動産、自動車などの金銭的・物理的資産と同じように、所有するすべてのデジタル資産や口座をリストアップすることから始まります。この作業を行なうと、数千ドルではないにしても数百ドルのデジタル資産を持っていることがすぐにわかるでしょう。

 例えば、2011年に実施した調査では、当時のデジタル資産の平均的な所有額は37,438ドルであったことがわかりました。この10年間でストリーミングサービス、デジタル通貨、クラウドストレージなどが普及したため、現在の金額とは差があると思われます。

 離婚の合意へ向けた準備だけでなく、デジタル資産の目録を作成することは賢明な行動です。このようなリストを用意しておくことで、第一に、所有する資産とその価値を明確に理解することができ、第二に、その資産を誰が受け取るかを計画して決定するための重要な基礎となります。同時に、リストは定期的にメンテナンスし、安全に保管してください。そうすることは、デジタルの衛生上良いことです。

離婚の際、価値のあるデジタル資産とは

 この目録があれば、各資産に評価額をつけることができます。例えば、購読料やPayPalアカウントの残高など、簡単に価値が決まる場合もあります。一方で、デジタル写真やビデオのように、心理的な思い入れによって価値を持つものがあります。理想的には、あなたと配偶者がそれらの写真やビデオを複製して友好的に共有することが可能ですが、そのためには明確に合意しておくことが重要です。何を、どのようにして、いつ共有するのかについて、合意が必要です。

譲渡できないデジタル資産の特定

 この目録のうち、すべてのデジタル資産が譲渡可能なわけではありません。デジタル資産の中には、個人の名前においてのみ所有しているものがあります。言い換えれば、あなたがアクセスできるデジタル資産の中には、ユーザー契約上、他の人に譲渡する権利がないため、譲渡できないものがあります。これは、電子書籍や音楽のデジタルファイル、デジタルで配信された番組や映画などが当てはまります。

 このような状況では、交渉に基づく「限定的譲渡」で合意することになり、一方の当事者がある資産を均等に分割するのではなく、ある資産を別の資産と交換する場合があります。例えば、一方の配偶者名義の大量の電子書籍ライブラリーがあるような場合です。そのライブラリーを分割したり譲渡したりすることはできませんが、一方の配偶者が電子書籍のライブラリーを保持し、その代わりに他方の配偶者が同じような価値のある資産、例えば物理的な書籍のコレクションなどを所有する場合があります。

ストリーミングサービスと離婚

 ストリーミングサービスにも対処が必要です。アカウントを解約するのか、あるいは単に名義を持つ人が保持するかなど、準備をしてください。家族共通のアカウントの場合は、解約するのか、それとも同様に一方の配偶者に引き渡すのか、どのように処理するのかを決めておく必要があります。つまり、誰がどのストリーミングサービスを引き継ぐのか、それをいつまでに行なうのかを合意しておく必要があります。

ビットコインなどの暗号通貨と離婚

 口座の価値が日々変動する投資口座の分割と同様、デジタル通貨も、保有資産の分割を検討する際に困難を伴うことがあります。暗号通貨の評価はかなり変動する可能性があるため、ドル換算によって厳密に決済するのが難しい資産です。

 さらに、デジタル通貨の性質上、不誠実な配偶者がそのような通貨の価値を隠そうとすることもあり、それ自体が問題に発展する場合もあります。この最近の記事(Cryptocurrency:What to Know Before and During Divorce)では、暗号通貨に関する課題、暗号通貨とは何か、またどのように機能するのかについて、優れた解説をしています。

 結局のところ、暗号通貨は実際に資産であり、特に獲得した通貨の譲渡や評価について後になって複雑な問題が発生しないよう、弁護士とともに合意に向け対処する必要があります。

パスワードと離婚

 アカウントが変わった今こそ、新しいパスワードで再出発するチャンスです。人は同じパスワードを繰り返し使う傾向がありますが、元配偶者に知られている可能性があり、それ自体がセキュリティー上のリスクとなります。パスワードは変更しておきましょう。さらに、パスワードマネージャーを導入するのにもよい機会です。パスワードマネージャーによって安全性の高い固有のパスワードを作成し、安全に保管することができるため、自分で何十個ものパスワードを管理する手間が省けるだけでなく、はるかに安全が確保できます。

法律の専門家と相談

 繰り返しになりますが、ここに書かれていることは法的なアドバイスではありません。ただし、弁護士に相談する際には、次の点に留意してください。現実には、私たちは何千ドルものデジタル資産と思われるものを所有しています。目録を作成し、法律の専門家と一緒に適正な価値を評価することが、公平で公正な解決の第一歩です。

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※本ページの内容は2021年4月20日(US時間)更新の以下のMcAfee Blogの内容です。
原文:Digital Divorce: Who Gets the Airline Miles and Music Files
著者:Judith Bitterli

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