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モーダル小嶋のTOKYO男子めし 第44回

サムライマックに夜限定の3枚パティ:

マクドナルド「トリプル肉厚ビーフ」 こういうのでいいんだよ、と言いたいが……

2021年04月30日 16時30分更新

文● モーダル小嶋 編集●ASCII

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「炙り醤油風 トリプル肉厚ビーフ」
マクドナルド
4月28日発売
640円(販売時間帯 17時~閉店まで)
https://www.mcdonalds.co.jp/campaign/samuraimac_regular/

1+1+1=で300だ。10倍だぞ10倍

 3倍といえば、ネットでは「機動戦士ガンダム」のシャア・アズナブルが搭乗していたザクIIのスピードに対する形容がおなじみですが(「1機のザクは通常の3倍のスピードで接近します」)、後に発刊されたムックの設定ではいわゆる“シャア専用ザク”の推進性能は一般的な機体より「30パーセント増強」とのことで、それでも3倍にしてしまうあたりがシャア・アズナブルのすごさなのでしょうか。マクドナルドとはまったく関係ない話になりましたが。

 さて、マクドナルドはパティ3枚仕立ての「炙り醤油風 トリプル肉厚ビーフ」(以下、トリプル肉厚ビーフ)を夜マック限定で4月28日から発売しています。

 ビーフを堪能できるように肉厚パティと炙り醤油風ソースを組み合わせた和の味わいを楽しめる「サムライマック」の“トリプル”版。既に発売されている「炙り醤油風 ダブル肉厚ビーフ」のパティが1枚増えたもの、と考えてよろしいでしょう。

 つなぎの入っていない厚みのある100%ビーフを3枚重ね、チェダーチーズを3枚加え、スライスオニオンもトッピングし、けしの実を使用したバンズでサンド。パティ3枚ならではのボリュームと満足感を楽しめるとうたっています。

 気になるカロリーは841kcal。これは現在販売中のハンバーガー商品の中で一番高い数値。ちなみに2位は「倍てりやきチキンフィレオ」の768kcal、3位は「倍てりやきマックバーガー」の728kcal。製品重量は294g。たんぱく質は55.3g、脂質52.7g、炭水化物36.8g。

3段ビーフ! 濃いソース! ボリューミー!

 さて、マクドナルドのサムライマックシリーズについては、レギュラー化した際に記事を書きました(「マクドナルド『サムライマック』 グランと何が違うのか」)。あちらでは“ダブル”肉厚ビーフを取り扱いましたが、こちらは“トリプル”肉厚ビーフです。

意外と包まれた状態だと大きく見えないんですよ

 それにしても、パティが3枚というのは、シンプルでありながら強いインパクトを我々に与えます。マクドナルドの歴史の中では、さまざまなバーガーが発売されましたし、期間限定商品など数え切れないほどありますが、パティ3枚のバーガーというのは意外と少ない。

 かつては「トリプルマック」なんてありましたよね。読者のみなさんになじみ深いのは、2017年にデビューした「トリプルチーズバーガー(トリチ)」あたりになるでしょうか。

きっちりパティが3枚挟まっています

片手で掴むとはみ出る可能性は高い

 そうはいっても、トリプル肉厚ビーフの場合、構成(というんでしょうか、ハンバーガーの場合)といい、味付けといい、発売済みのダブル肉厚ビーフと同じなので、食べてみた感想自体は大きく変わるものではありません。

 何よりも、ステーキソースを思わせる炙り醤油風ソースが特徴です。和風といっても「テリヤキバーガー」のそれではなくて、どちらかといえば「マックポーク」に近く、香ばしさとガーリックの匂いが強い。

炙り醤油風ソースが存在をこっそり主張!

 パティが1枚増えた分、“肉肉しさ”が増してはいるものの、濃いソースとたまねぎの食感でガツッと食べさせるバーガーだな、という印象は変わりません。逆に言うと、味付けがとにかく牛肉を目立たせるようになっているので、肉が増えたことで純粋にパワーアップしたように思います。

 パティを活かすための香ばしいバンズと、しっかりした味のソースで食べさせるつくりになっているので、純粋にパティが増えた分だけインパクトも増している。味の足し算が機能している、といいましょうか。

ソースとたまねぎの相性ヨシ!

 3枚のビーフ! 濃いソース! ボリューミー! まさにハンバーガー、メイクアメリカグレートアゲインなわけです。いまの大統領はジョー・バイデンですけど。いろいろなハンバーガーがありますが、まさにこれこそマクドナルドに求めている商品だ、と思う人もいるかもしれません。

3段の厚みがいい(きれいに割れなくてごめんなさい)

 ただ、そうなってくると、単品価格640円、バリューセット940円というのは、なかなかの値段かな、と。ダブル肉厚ビーフが単品価格490円(バリューセット790円)でワンコインに収まっていたのに対し、やはりすこし高いかなあ、とは感じる。

 肉のボリュームに対しては「こういうのでいいんだよ」と言いたくなるものの、マクドナルドで640円を出すなら、もう少し具材がいろいろのっていても……もうちょっとデラックスな味わいであっても……と思わなくもない。ぜいたくな考えでしょうか?

 ちなみにマクドナルドのパティが1枚増える「倍マック」の場合、てりやきバーガーを倍てりやきバーガーにすると340円→440円に、ビッグマック(パティ2枚)を倍ビッグマック(パティ4枚)にすると390円→490円と、基本はプラス100円となっています。倍ビッグマックのコスパが際立つなあ。

 ところがトリプル肉厚ビーフの場合は、チーズも1枚増えたとはいえ、ダブル肉厚ビーフが490円、トリプル肉厚ビーフが640円なので、パティとチーズがそれぞれ1枚増えてプラス150円です。細かい話で恐縮ですが、ここもちょっと気になる。

ちょっと高いと考えるか、このボリュームなら妥当と考えるか

 たとえばロッテリアの「ダブル絶品チーズバーガー」は、パティの上に、ゴーダチーズとレッドチェダーチーズをトッピングした「絶品チーズハンバーグパティ」を2枚重ねたもの。価格は671円ですが「上質なパティを2枚も!」という非日常的な経験をさせてくれます。

 一方、トリプル肉厚ビーフは日常の延長といいますか……既存のバーガーのパティが1枚増えただけなので、斬新さはない。そこに苦言を呈したいわけではなくて、価格を高く感じやすいというか、「何かもう一つプラス要素があったら……」と思う人もいるでしょう。ただ、このシンプルさがサムライマックをサムライマックたらしめている重要なところなので、なかなかむずかしいのですが。

 そうはいっても、パティ3枚のボリュームとそれを活かした味わい自体は文句なし。640円出してビーフにガブガブかぶりつきたい! という、モンスターハンターでいうとティガレックスみたいな気分になったときにオススメです。


モーダル小嶋

 

1986年生まれ。担当分野は「なるべく広く」のオールドルーキー。編集部では若手ともベテランともいえない微妙な位置。一人めし連載「モーダル小嶋のTOKYO男子めし」もよろしくお願い申し上げます。

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