ちゃーーー
ちゃーーー
ちゃーーーー
ちゃらーーん
でんどんでんどんでんどんでんどんでんどんでんでんどん
ツァラトゥストラはかく語りき。「電動工具の神は死んだ」と。
というのは嘘だが「インパクトレンチを使えばタイヤ交換は早く終わる」と、私はハナから思い込んでいた。だが、インパクトレンチで作業しているうち、その大前提に疑問を抱くようになった。
ナットを外すスピードは確かに圧倒的だ。ソケットをかける。インパクトのトリガーを引く。すると1秒もしないうちにナットはボルトから外れてしまう。これはもう人の力の及ばぬところだ。パワー万歳。
だが締める場合は違う。手順が多いのだ。
1 ナットを指で仮止め
2 インパクトで仮締め
3 トルクレンチで本締め
ネジ山をナメるのが嫌だから1は必須だ。オートストップ付きのインパクトでも規定トルクで正確には止められないから、最後に3をやる必要がある。よってインパクトの出番は2だけ。有り余るトルクもスピードも、1や3には役に立たず、パワーの使い所が限られる。
ならば人にも戦いようがある。使って気持ち良いだけでなく、効率の点でもハンドツールに利はあるのではないか。それを確かめていきたい。
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