静音でゲーム+メインマシンという使い方にもピッタリな高性能マシン
最新第11世代CoreとRTX 3070をガッツリ冷やす“デュアル水冷”、ハイエンドかつコンパクトなゲーミングPC「G-Master Hydro Z590-Mini」
2021年04月28日 11時00分更新
CPUやGPUの温度は意外と低い!
高負荷時でもしっかり冷やしてくれるデュアル水冷
水冷クーラーは空冷と比べファン回転数が低め、さらに回転数の変化が緩やかになるため、実際の騒音よりさらに静かに感じやすい。
高負荷が続くと騒音が大きくなっていくというのは確かだが、CPU、ビデオカード共に水冷クーラー化されているG-Master Hydro Z590-Miniは、本体近くに座っていても気になるほどの騒音とならないのが特徴だ。
しかし、コンパクトなモデルということもあり、どちらの水冷クーラーもラジエーターのサイズが120mmと小さめ。これで高速なCPUやGPUを本当に冷やせているのか、若干不安になってくる。ベンチマークのスコアから見る限りは十分冷却が間に合っているように思えるが、実際どのくらいの温度まで上昇しているのか、チェックしてみよう。
チェック方法は、「CINEBENCH R23」で約10分間Multi Coreテストを動かし、この時のCPUの動作クロックと温度を「HWiNFO」でセンサーから取得するという方法だ。なお、CPUの動作クロックは全コアの平均値、温度はパッケージ温度を採用している。
また、GPUへの負荷は「FFXVベンチ」(WQHD)を動かし、同様に動作クロックと温度を「HWiNFO」でセンサーから取得した。ちなみにCINEBENCH R23ではCPUのみだが、FF XVベンチではCPUとGPUの両方の状態をチェックしている。では、早速CINEBENCH R23の結果からみていこう。
動作クロックが最初だけ高くなっているが、これは短時間高クロックで動作し、その後は持続可能な動作クロックへと変化するためで、正常な動作となる。
最初の高クロック時はさすがに温度が高くなりがちだが、クロックが下がってからは安定し始め、70度を超えないあたりで落ち着いている。動作クロックも大きな変動がなく、動作そのものが安定していると考えられる。
第11世代Coreプロセッサーは消費電力が大きくなり、発熱を心配していたのだが、この結果を見る限りは120mmのラジエーターでも十分冷やせているといえるだろう。
続いて、FFXVベンチの結果をみていこう。まずはCPUから。
CINEBENCH R23と違うのは、動作クロックが4.6GHz前後の高レベルで安定していることだ。CGレンダリングのCINEBENCH R23と違ってCPUへの負荷が大きく変動するため、持続可能な動作クロックへと落ちることなく動かし続けられるのだろう。CPUの温度が高くても65度を超えないことからも、CPUへの負荷そのものは低いことがわかる。
次にGPUをみていこう。
FFXVベンチを1ループ動かしただけということもあり、GPUの動作クロックも温度もまだ変化の途中といった感じになっていた。ただし温度の上昇は徐々に緩やかになってきており、このまま負荷が続く状態を維持したとしても、80度に届かないくらいで安定してくれそうだ。
GPUの動作クロックは、温度が上がるにつれジリジリと下がってきているのが興味深い。こちらも下落幅は小さくなってきており、1.8GHzあたりで落ち着きそうな傾向が読み取れる。
若干120mmのラジエーターでは冷やしきれていないとも読み取れるが、そもそもGeForce RTX 3070は、ベースクロック1.5GHz、ブーストクロック1.73GHzというGPUだ。ブーストクロック以上の速度を常時維持できていることを考慮すれば、冷却性能は十分だといえるだろう。
簡単なテストだが、120mmのラジエーターであっても、CPU、GPUともしっかり冷やせているというのが確認できた。
安定した性能と低騒音を両立したゲーム+普段使いに最高の1台
性能が重要なゲーミングパソコンでは、どうしてもCPUクーラーとビデオカードがうるさくなりがちだが、これらを水冷化することで騒音を抑え、しかもしっかりと冷えるよう工夫してあるのがG-Master Hydro Z590-Miniの強みだ。
しかもタワー型パソコンとしては比較的コンパクトなので、置き場所で悩まなくてすむというのもメリットだろう。
なるべく小さめで、それでいて性能には妥協せず、さらに静音性に優れたモデルがほしいというわがままに応えてくれる、魅力的な1台だ。
(提供:サイコム)