20GBの通信量を2000円台から使える、3大キャリアの新料金プランが3月に相次いでスタートした。オンラインでの申し込みが前提のサービスで、簡単に申し込めたという人がいる一方で、うまくできなかったり、何らかの問題が生じてしまった人もいる。そこで、実際の乗り換え時やプラン変更時の注意点を今回まとめている。
まずは基本となる対応機種は確認しておきたい
すでに頻繁に言われていることだが、3大キャリアの既存プランを使っている人はキャリアメールをはじめとして使えなくなるサービスが多くある。キャリアメール以外にも、セルラー版のApple Watch、子供用ケータイの利用と位置検索などで、キャリアによっては決済サービスも非対応になる。
また、同キャリアの新料金プランに移行する際、IDとパスワードなどが必要となり、場合によってはネットワーク暗証番号も求められる。まったくわからない場合はネット上の手続きで確認できるほか、キャリアショップでも対応してくれる。
同キャリアでの変更で一番重要なのは、意外にも対応機種の確認だ。手持ちの機種が新料金プランに対応するか、事前に確認する必要がある。案外それほど古くない機種でも非対応のケースがある。くれぐれも対応機種の確認は確実にしておいてほしい。
次にSIMカードの問題だ。ahamoとpovoは同キャリアでの変更時はSIMカードがそのまま使えるケースが多く、その場合は通信設定の変更も不要。しかし、ソフトバンクからLINEMOの場合は、SIMカードの交換、通信設定、またSIMロック解除が必要となる。
一方で他キャリアの新料金プランに乗り換えるには、MNPによる新規契約となるので、MNP番号の取得、身分証明書などが必要となり、審査もあって手間や時間もかかる。その際に注意しておきたいのは、申し込み時に設定した自分の連絡先や、ネットワーク暗証番号、受付番号などを控えておくこと。もし忘れてしまうとSIMが届いたときに切り替えがうまくいかないばかりか、問い合わせが面倒になる場合もある。
ドコモの既存プランからahamoに乗り換える
ドコモの既存プランからahamoにプラン変更する場合は、基本的にはそのままスマートフォンの設定やSIMの差し替えなどの作業なしに移行できるはずだ。ただし、使えなくなるサービスが多数ある。
●ahamoでご利用になれないサービス一覧
https://www.nttdocomo.co.jp/charge/ahamo_notice/auto_cancel_service_list.html
この一覧以外にも、キッズケータイやスマートフォンの居場所を探す「イマドコサーチ」も非対応。ahamoの回線から探すことも、ahamo回線のケータイを探すこともできない。
ahamoの申し込みにはdアカウントのIDとパスワードが必要で、忘れた場合はネットで確認する方法があるが、ネットワーク暗証番号まで忘れてしまうと、電話で申し込んで郵送で届くまで待つか、リアル店舗のドコモショップに行って再設定するしかなくなる。
契約状態によっては、電話で問い合わせるように画面で促されることもあるが、問題なく手続きが完了すれば、すぐにahamoへと切り替わる。
ドコモからpovo/LINEMOに乗り換える
他キャリアのpovoやLINEMOに乗り換える際は、当然ながらドコモは解約となる。この場合にドコモだけは、いわゆる2年縛りの旧プランに継続加入していると、乗り換えの際に1万円強の解約金が発生し、それを逃れられないケースがある(解約金が無い新プランに移行しても、その直前に加入していたプランの2年契約が終了するまでは解約金が留保される)。まずはこの点を確認をしておきたい。
乗り換えには、まずドコモでMNP番号の発行を受けた上でそれぞれのウェブサイトで契約する。新規契約となるので個人確認が求められて、eKYCと呼ばれる身分証明書や自分の顔をさまざまな方向からスマホのカメラで撮影する作業が必要となる。
また、povo/LINEMOともにeSIMに対応しているため、ドコモから乗り換える場合で、最近のiPhoneやPixelシリーズなどeSIM対応機の場合は、eSIMで契約すればSIMの配送を待つ必要がなく、即日での利用開始も可能となる。
なお、乗り換えの際にスマートフォンも買い替えたい場合だが、povoやLINEMOではセットでの端末販売はない。場合によっては一度auやソフトバンクに乗り換えて機種購入、その後移行したほうがスムーズな場合もある。
そのほか、乗り換えの際に必要な項目は以下のとおり。

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