■夢の「海外マイニング」サービスが登場
仮想通貨といえば、直接売買するだけでなく採掘(マイニング)によって得られるのも特徴です。筆者も2018年の仮想通貨ブームの際にマイニングに挑戦したものの、小規模な機材でも電気代の高さや冷却の難しさに苦戦した覚えがあります。
それなら電気代の安い海外でマイニングしてはどうでしょうか。個人で手がけるのは困難ですが、IIJやメガバンクなどが出資する暗号資産交換業者のディーカレットが海外マイニングをサービスとして提供することを発表し、3月末に投資家を募っていました。
投資家はGPUより効率の良いASICを用いたマイニング機材「Antminer S19」を約90万円で購入します。消費電力は3250Wで日本では毎月6万円ほどの電気料金がかかり、騒音は75デシベルと常に掃除機のような爆音がするのが難点ですが、これを海外で運用してくれるわけです。
具体的にはロシアのイルクーツクとなっており、電気代は1ヵ月で1万3000円程度と日本の4分の1。水力発電で地球にも優しいことから、現地ではマイニングが盛り上がっているようです。想定利回りは年利94%で、13ヵ月で元が取れるとうたっています。
第1回の募集では40台の申し込みが成立したとのことから投資家の期待は高そうですが、ビットコイン相場の変動など、さまざまなリスクにより投資を回収できない可能性がある点は注意を要します。ただ、マイニング機材への投資は経費として計上できる場合があるとのことから、節税に使えるのも隠れた魅力のようです。
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