米セールスフォース・ドットコムと米Slack Technologiesは12月1日(米国時間)、セールスフォースによるSlackの買収に関する最終契約に合意したと発表した。
本契約の条件に基づき、Slackの株主は、現金26.79ドルとセールスフォースの普通株式0.0776株をSlackの株式1株に対して受け取ることになり、11月30日のセールスフォースの普通株式の終値に基づく企業価値はおおよそ277億ドルとなる。今後、「Salesforce Customer 360」とSlackを組み合わせて、顧客と業界に変革をもたらすとしている。
セールスフォース・ドットコムの会長兼CEOであるマーク・ベニオフ氏は、「セールスフォースとSlackは共に、エンタープライズ・ソフトウェアの未来を形成し、オールデジタルでどこでも仕事ができる世界で、私たちの働き方を変えていくでしょう。この買収が完了した後、SlackをセールスフォースのOhana(オハナ、ハワイ語で家族)に迎えることを楽しみにしています」と語った。
SlackのCEO兼共同創業者であるスチュアート・バターフィールド氏は、「この統合が生み出す可能性はとても大きく、ソフトウェアがあらゆる組織のパフォーマンスにおいてますます重要な役割を果たすようになるにつれ、私たちは複雑さを軽減し、パワーと柔軟性を高め、最終的にはより高度な連携と組織の俊敏性を実現するというビジョンを共有しています。私個人としては、これはソフトウェアの歴史の中で最も戦略的な組み合わせだと考えています」と話した。
Slackは、すべてのセールスフォースクラウド製品に深く統合され、Salesforce Customer 360の新しいインターフェースとして提供される。買収が完了すると、Slackはセールスフォースの事業部となり、CEOのスチュアート・バターフィールドが引き続き指揮を執ることになる。セールスフォースとSlackの連携により、ビジネス向けのアプリとワークフローにおける広範なオープンエコシステムが実現し、何百万人もの開発者がコードではなくクリックでアプリを構築できるという。