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芯のある低域がよい、ワイヤレス対応だが魅力を引き出せるのは有線接続

JBL初のハイブリッドNC搭載機 CLUB ONEレビュー、プロ仕様のつくりはカッチリで安心感

2021年01月04日 13時00分更新

文● ASCII

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ワイヤレスというより、ワイヤレスにもなるヘッドホン?

 「ワイヤレスヘッドホンなのに、有線接続?」と意外に思った人がいるかもしれないが、実はこのCLUB ONE、有線接続での利用がいいと個人的には感じている。グラフェン素材を使った、40mm口径のドライバー自体はハイレゾ音源にも対応できる、10Hz~40kHzのワイドレンジをカバーするし、最大入力電圧も3.5Wと高く設定されており、高出力なヘッドホンアンプでガツンと鳴らした時の音質が非常に優れている印象があるのだ。

 イヤーパッドは厚めで硬いが、これによってハウジング内のスペースが広めに確保されている。このあたりは音場感の広さにもつながる面ではないだろうか。いくつかの機器と組み合わせたが、相性がいいのはミキサーやスタジオ用途を想定したDACなど。このあたりからJBL ONEは、普段デスクトップ再生に利用しつつ、必要に応じて同じ音質を屋外にも持ち運びたい人に合った使い方ができる製品ではないかと思っている。

 ちなみに、JBL ONEのスペックを見ると、インピーダンスは32Ωと普通。ただし、能率は95dB/mWとかなり低めだ。つまり、同じ大きさの音で鳴らすためには、より多くの電力が必要になる。実はこの数値、筆者が昔、常用していたAKGの「K171 Studio」の94dB(同55Ω)と近い数字だ。一般的には100dBよりだいぶ大きいものが多いのではないだろうか。筆者が手持ちのヘッドホンを例にとると、Ultrasoneの「Signature DXP」が115dB、Senheiserの「HD25-1II」が120dBになっている。

 結果的に、Bluetooth接続時に音圧を取るには、結構音量レベルを上げる必要がある。

 K171 Studioは優れたヘッドホンだと感じていたが、やや鳴らしにくい面もあり、ポータブルプレーヤーなどでは実力を出し切れないと感じることが多くあった。例えば、低域の再現力が鈍重になったり、ボーカルが少し遠く感じたりする。CLUB ONEのサウンドも似ていて、ある程度の出力と品質を持ったヘッドホンアンプと組み合わせた際に真価を発揮する面がある。低出力なアンプでは低域の動きに硬さが出るし、中域がやせて聴こえる面があった。

 CLUBという名前は低域の量感を重視した製品という印象を与える。低域の響きは、量感だけでなく芯もあってタイトな印象。ダンス系ミュージックでは重低音がズンズン前に出てくるし、歯切れよさや正確なリズムを感じられる。このあたりが、この製品のサウンドの特徴になっているが、そこだけに注目するのはちょっと残念な面もある。

 きちんと鳴らすと、中高域も抜けよく響く。音調はカッチリ系で密度感がある。芯のある低域に支えられたパワフルなサウンドだが、音楽のディティールもかなりハッキリと伝わってくる。比較するのが適切か分からないが、このあたりも何となくK171 Studioのサウンドをほうふつとさせる面があった。

 音は必ずしもモニター的とは言い切れないが、硬質で音の分離感が高いので楽曲の情報をつぶさに知ることができる。音楽制作などにも適していそうだし、本物志向の人にオススメしたい機種だ。

 なお、ケーブルについてはポータブル利用やPCとの接続に合ったストレートコードと、ヘッドホンアンプと接続するのに適したカールコードの2種が付属するが、おすすめはカールコードを使った再生だ。

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