GeForce RTX 3080はPCIe 4.0で本領発揮!? 3.0との違いに迫る
AMDとインテルではどちらが有利なの? サイコム「G-Master Spear X570A II」の実力を探ってみた
2020年10月28日 19時00分更新
インテル有利といわれるゲーム性能で
Ryzen 9 3900XTはCore i9-10900Kに追いつけるか!?
ゲームのマルチスレッド対応は進んできているとはいえ、多くは4スレッドもあれば不満なく動作するレベル。そのため、多コア化で性能を底上げしてきたAMDのRyzenよりも、クロック当たりの性能で優れ、動作クロックも高めなインテルのCore iシリーズの方が、ゲーミング性能で有利になることが多い。
しかし、RyzenにはPCI Express 4.0対応という強みがあり、これを活かせるハイエンドのGeForce RTX 30シリーズであれば、その差が縮まっている可能性もある。
そこで、同価格帯となるCore i9-10900Kを搭載した「G-Master Spear Z490」を用意。メモリーなどのスペックを合わせ、「G-Master Spear X570A II」とゲーミング性能を比べてみた。
試してみたのは、先ほどPCI Express 4.0の検証を行なったもののうち、「FF15ベンチ」、「Borderlands 3」、「World of Tanks enCore RT」「Bright Memory Infinite Ray Tracing Benchmark」の4つだ。ベンチマークの設定も、PCI Express 4.0のものと同じにしてある。
前置きはこのくらいにして、いきなり結果を出しておこう。
前半2つのテストは、解像度別の変化を見ると興味深い。どちらもフルHDではCore i9-10900Kが有利となっているが、解像度が高くなるほどその差は小さくなり、4Kではほぼ同じ、もしくはRyzenの方が有利という結果だった。
後半2つのレイトレーシングテストは、解像度を4Kにしていたこともあって、性能差はナシ。どちらのCPUでもほぼ同じ数値になっていた。
これらの結果からわかるのは、フルHDであればインテルが有利なのは変わらないが、4Kまで解像度が上がるとGPU性能がものをいい、CPUの差はほとんど関係なくなるということ。つまり、ゲームだからインテルのCPUがいい……というのはWQHDまでで、4Kで使うなら、CPUの違いを気にする必要はなさそうだ。
頂上を目指したい人ならPCI Express 4.0は魅力!
4Kでゲームを楽しむならRyzenでも性能差は極小
PCI Express 4.0の効果は微妙とはいえ、用途によっては1%前後の性能向上が見られるだけに、少しでも速さを求める人にとっては重要なポイント。少なくとも、PCI Express 3.0と比べてデメリットはないため、将来に向け、今から備えておくというのもアリだろう。
とはいえこれはビデオカードでの話。すでに恩恵を受けられる高速SSDに興味があるなら、PCI Express 4.0とSamsungの「980 PRO」の組み合わせを選ばない手はない。とくに最近は、多コア化のおかげでCPU性能が格段に向上し、ストレージの速度が足を引っ張ってしまうというシーンが増えてきている。それだけに、動画編集や写真現像など、巨大ファイルを大量に扱う用途であれば、確実に活躍してくれるだろう。
どこのものか分からないノーブランド品を使うのではなく、国産メモリーや高速SSD、メーカーやモデルまで選べるBTOメニューの充実も、「G-Master Spear X570A II」の強み。こだわりの1台を購入したいと考えている人にこそ、選んでほしいモデルだ。
(提供:サイコム)