Remedy Entertainmentが贈る「ALAN WAKE(アランウェイク)」は2010年にリリースされたサイコスリラーADV。リリース10周年を祝し、本記事ではアランウェイクの魅力を紹介する
Remedy Entertainmentが手がけたサイコスリラーADV「ALAN WAKE(アランウェイク)」は2010年にリリースされたXbox 360専用タイトルで、海外ドラマを連想させるストーリーテリングや光と闇にちなんだゲーム性が魅力だ。Xbox 360に加え、2012年からPC版もリリースされている。SteamおよびEpic Games ストアでは1520円で購入可能だ(Epic Games ストアでは、9月25日まで608円で購入可能)。
2010年当時、私はアランウェイクのストーリーに没入し、考察を深めるべく何度も周回したものだ。とくに謎を考察すればするほど味わいも広がるという、ミステリー小説の読後感と似たような感覚に浸れるのがたまらない。気がつけば、本作のファンを自称するほどにまでハマる自分がいた。
リリースから10年を迎えた記念として、本記事ではアランウェイク(Steam)の魅力を紹介したい。
10年経っても面白い光と闇の戦い
まずはアラン ウェイクのあらすじを軽く説明しておこう。アメリカのベストセラー作家であるアラン・ウェイクは、休暇を満喫するため、妻のアリスとともに田舎町「ブライトフォールズ」を訪れる。だが、宿泊先のロッジでアリスが失踪したのを機に、アラン・ウェイクは田舎町に蠢く闇の存在と対峙することに……。
アラン・ウェイクはただの一般人なので、攻撃を数発食らうだけで重傷、もしくはやられてしまう(画面がモノクロになっているのはダメージを受けていることを意味している)。攻撃を受ける寸前にタイミングよくキーを押すと緊急回避ができる
アラン・ウェイクに扮したプレイヤーは、世にも奇妙な超常現象と、闇の存在との戦いを体験することになる。本作に登場する闇をまとった敵たちは突然姿を見せ、複数で主人公に襲いかかってくる。だが、アラン・ウェイクは戦闘経験のない一般人で、アーノルド・シュワルツネッガーのような強靭さは一切ない。一応敵の攻撃をタイミングよく回避できる救済策もあるが、慣れるまでがとにかく大変。回避行動をとらないと数発食らうだけであっさりやられてしまうのが本作のつらいところだ。
もし私が主人公だったら間違いなくワンパンでやられるか、「ぴえん通り越してパオン」の状態に陥って即座に逃げ出すかもしれない。だからアラン・ウェイクに同情してしまうのだ。かわいそうに……。
ハンドガンやショットガン、ライフルといった銃で戦っていくわけだが、敵は闇のバリアをまとっているためダメージを与えるのが難しい。おいおい勘弁してくれよと愚痴を吐きたくなるズルさを発揮する。そこで役立つのが、第2の武器である「懐中電灯」だ。そう、敵の弱点はズバリ「光」なのだ。闇の対となる光を敵に浴びせればバリアを剥がすことができる。懐中電灯で敵のバリアを取り除いてから銃弾をお見舞いする。それが本作における戦いの手順であり、攻略法でもある。
体力を回復できる照明や、複数の敵をまとめて一掃できる「フレアガン」などもあり、これらをうまく活用すれば生存確率はぐっと上がるはずだ。光あるところに救いあり、といったところか。光を有効活用することが攻略のポイントだ。
光と闇にフォーカスしたゲーム性が魅力で、シンプルながら手に汗握る戦闘を楽しめる。敵の種類が増えるほど戦闘の難度も上がるが、その分敵と戦う楽しさも増していく。加えて、銃と懐中電灯(光)を組み合わせたスタイルもかなり印象に残る。これはRemedy Entertainmentが提供するゲームの共通点で、特性が異なる2つの武器を使い分けて戦う面白さが秘められているのだ。
本作はもちろん、同社が手がけた「マックスペイン」や「クオンタムブレイク」、そして最新作の「CONTROL」に登場する敵は銃だけで勝つのが厳しく、補助的なスキルを駆使する必要がある。懐中電灯などの補助アイテムは、プレイヤーの戦闘をサポートする役割を担っていると同時に、アクション・エンターテインメントの醍醐味を引き立てる快楽も兼ね備えていると感じた。
映画の主人公になった気分が味わえる点が、本作ならびにRemedy Entertainment作品の醍醐味といえるだろう。
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