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さとうなおきの「週刊アジュール」 第139回

Azure Cloud Shellコンテナーがオープンソースに

NVIDIA T4 GPU搭載のAzure VM「NCasT4_v3シリーズ」がプレビューに

2020年08月24日 08時00分更新

文● 佐藤直生 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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 こんにちは、さとうなおきです。今回の「週刊アジュール」では、2020年8月9日~15日の1週間に発表されたMicrosoft Azureの新機能から、筆者の独断と偏見で選んだトピックについて紹介していきます。

Azure Virtual Machines:NCasT4_v3シリーズ

 IaaSの仮想マシン(VM)機能を提供するAzure Virtual Machinesで、NCasT4_v3シリーズのパブリックプレビューが始まりました。

 NCasT4_v3シリーズは、AI、機械学習のワークロード向けに設計されており、Nvidia Tesla T4 GPU、AMD EPYC 7V12(Rome)CPUを搭載しています。

Azure Backup:マネージドディスクとしての復元、カスタマーマネージドキー

 Azure Backupは、バックアップ/復元サービスです。

 Azure VMの復元の際に、古いアンマネージドディスクのバックアップを、新しいマネージドディスクとして復元できるようになりました。

アンマネージドディスクのバックアップの、新しいマネージドディスクとしての復元

 Azure Backupで、既定で有効になっているプラットフォームマネージドキーの代わりに、カスタマーマネージドキー(CMK)を使ったバックアップデータの暗号化が、パブリックプレビューになりました。

Azure Backupでの、カスタマーマネージドキー(CMK)の構成

Azure Monitor:クエリエディター

 Azure Monitorは、Azureにおけるフルスタックの監視サービスです。

 Azure MonitorのLog Analyticsワークスペースのクエリエディターで、行数の表示がサポートされました。

Log Analyticsワークスペースのクエリエディター

 Azure MonitorのLog Analyticsワークスペースに、System Center Operations Managerとの統合を構成するための「System Center」ブレードが追加されました。

Log Analyticsワークスペースの「System Center」ブレード

Azure Cloud Shell:オープンソース化、仮想ネットワーク

 Azure Cloud Shellは、ウェブベースの管理コンソール「Azure Portal」、iOS/Android アプリの「Azureモバイルアプリ」、shell.azure.com、Visual Studio Codeなどで使えるCLI環境です。

 Azure Cloud ShellのLinuxコンテナーイメージを構築するためのコードが、オープンソースとなり、GitHubで公開されました

 Azure Cloud Shellを仮想ネットワーク(VNet)にデプロイする機能が、パブリックプレビューになりました。これによって、Azure Cloud Shellから仮想ネットワーク内のAzureリソースにアクセス可能になります。

仮想ネットワークにデプロイされたAzure Cloud Shell

Azure Functions:PowerShell 7

 Azure Functionsは、サーバーレスアーキテクチャのFaaS(関数サービス)です。

 2019年11月のIgnite 2019カンファレンスで、Azure FunctionsのPowerShellサポートがGA(一般提供)になっていました。この時点では、PowerShell Core 6がサポートされていました。

 今回、Azure Functionsで、PowerShell 7のサポートがGAになりました。

Azure Database for PostgreSQL/MySQL:カスタマーマネージドキー、二重暗号化

 Azure Database for PostgreSQLAzure Database for MySQLは、PostgreSQL、MySQLベースのリレーショナルデータベースサービスです。

 Azure Database for PostgreSQLの単一サーバー、Azure Database for MySQLで、カスタマーマネージドキー(CMK)を使った保存データの暗号化がサポートされました。

Azure Database for PostgreSQLでの、カスタマーマネージドキーを使った暗号化

 Azure Database for PostgreSQLの単一サーバー、Azure Database for MySQLで、インフラストラクチャの二重暗号化がプレビューになりました。インフラストラクチャの二重暗号化では、既定の保存データの暗号化に、オプションで異なる暗号化アルゴリズムを使う2番目の暗号化レイヤーを追加します。

Windows 10 IoT Core Services:Windows CEアプリコンテナー

 Windows 10 IoT Core Servicesは、Windows 10 IoT Core上のデバイスを商品化するために必要となるサービスです。

 既存のWindows CEアプリケーションをWindows 10 IoTで実行できるようにする「Windows CEアプリコンテナー」が、GAになりました。

Windows CEアプリコンテナー

 それでは、また来週。

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