便利なサービスを使って時間短縮で英語を身につけよう
映像や音声を聞いて学習!歴史あるイギリス公共放送の英語学習コンテンツ「BBC Learning English」
2020年07月09日 07時00分更新
PCやスマホを使って、英語学習を時短にする便利なサービスやツールなどを紹介する連載。今回は、イギリスの公共放送であるBBCが提供する英語学習コンテンツ「BBC Learning English」をご紹介します。
BBCは、イギリスのNHKに当たる公共放送で、オンラインコンテンツにも注力している。その中の1コンテンツとして用意されているのがこの「BBC Learning English」だ。公共放送だけあって、イギリス英語の発音などには信頼がおけるし、この英語学習コンテンツ自体が1943年から続くという歴史の長さも特徴となっている。
Webサイトにはかなりの量のコンテンツが用意されている。例えば「1分間レッスン」と題したコンテンツでは英語のちょっとした知識などを学習できる。動画を視聴するが、テキストでスクリプトも用意されており、平易な英語なのでそれほど難しくはない。
学習コースとして、基礎の「English My Way」から高校レベル(Lower-intermediate)、中級(intermediate)、中上級(Upper-intermediate)があり、さらに上級のTowards Advancedやシェイクスピア・スピークス、クイズといったコンテンツも用意されており、内容は豊富。文法、単語、発音に特化した学習に加え、BBCらしいニュースの項目もある。
各コースはユニットに分かれ、さらにセッションとして個別のコンテンツが集まっている。単語解説、文法解説も用意されており、解説を読むのも勉強になる。知識だけでなく、当然英語の解説なので、これを読むことも学習のひとつとなりえる。文法を中心に学びたければ「文法(Grammar)」、単語なら「語彙(Vocabulary)」といったコースを選択してもいい。
「毎週月曜更新」といったようにコンテンツは逐次更新されており、学習内容は多い。6分間のコンテンツであれば、聞き直したり単語を調べたりすると30分程度の学習時間になるだろう。スマートフォンアプリを使えば通勤時間にもできる。在宅ワークで出社しない人なら、通勤時間がない分、英語学習に時間を充てるというのも手だろう。
基本的には映像や音声を聞いて学習するようになっており、構造としては以前紹介した「NHKゴガク」に似ている。全て英語なので、初心者にはややレベルは高めだが、オンラインサービスなのでGoogle翻訳などを使って分からない単語を翻訳しながら学習することもできるだろう。ネイティブの音声を聞いて学習するので、聞くだけでもヒアリングの訓練にもなる。
学習方法としては、例えば最初に音を聞いて、そのあとはスクリプトで確認、聞き取れなかったところや意味の分からなかった単語や熟語を中心に、もう一度聞き直すといったやり方がある。自分が想定するよりも少し難しいレベルのコースを選択して学習していけば、そのうち英語力が向上して内容が把握できるようになるだろう。
個人的には、自分に適したコースをひとつと、「News」にあるコンテンツを視聴するのをお勧めしたい。BBCで報じられたニュースを取り上げ、そこに現れる単語などを解説してくれるので、ニュースで使われる英語を学習できる。
これに対してスマートフォンアプリの場合、レベルごとというよりは目的ごとに分類されている。「Everyday English」として、毎日短い映像を見て聞いて学習するプログラムや、ビジネスの現場での英語を学習できる「Business English」、最新ニュースをベースとした「Learn with the news」などが用意されている。この中で、好きなプログラムをフォローしておけば、毎日の学習がしやすい。1日1〜2番組を学習する、といったような使い方をするといいだろう。
特に会員登録もなく、学習内容の蓄積、振り返りはできないが、日々の学習にはスマートフォンアプリの方が向いていそうだ。通勤・通学時間にはスマートフォンアプリで、在宅時はPCで、といった使い分けでもいいだろう。
BBC Learning Englishは、内容自体は比較的上級者向けではある。少なくとも英語にある程度慣れていない人でないと、早々につまずいてしまう可能性はある。初級者を脱したらチャレンジしてみると良さそうだ。