このスマホ、ホントに買い? 話題のスマホ徹底レビュー 第195回
よりカメラらしさにこだわった「Xperia 1 II」のPhotography Proモード
2020年05月19日 12時00分更新
一眼レフ並みの撮影体験ができる
「Photography Pro」
そのことを象徴しているのが「Photography Pro」というアプリである。ソニーの一眼レフカメラ「α」シリーズの技術とインターフェースをスマートフォンに取り入れたもので、一眼レフ感覚で設定を変更しながらこだわりの写真を撮影できる仕組みを備えているのが特徴となる。
実際、撮影モードを「M」(マニュアルモード)に切り替えれば、画面右側のパネルからフォーカスやシャッタースピード、露出、ISO感度などさまざまな項目の設定を変更しながら撮影できるようになる。
フル活用するにはある程度カメラの知識が必要になるが、マニュアルフォーカスにして後ろの被写体にフォーカスを当てる、シャッタースピードを遅くしてブレを生かした撮影ができるなど、さまざまな表現ができるようになっている。実際にいくつかの設定を変えて撮影してみた写真を以下に示すが、一眼レフカメラに近い操作感で細かなコントロールをしながら撮影を楽しむことが可能だ。
また3つのカメラの切り替えも、左側の「Lens」をタップして簡単に変更可能。切り替え時に出てくる矢印をタップすることで、デジタルにはなるがズームも可能。望遠カメラを使えば、最大で焦点距離100mmまでの撮影に対応できる。
ちなみにPhotography Proにはディスプレー上にシャッターボタンがなく、本体のシャッターキーを使う仕組みとなっており、こうした点からも撮影に対するこだわりを見て取ることができる。ちなみにシャッターボタンを半押しにするとオートフォーカスをロックした状態にでき、すぐシャッターを切れるようチャンスを待ち続けるなどの操作も可能だ。
またXperia 1 IIは、オートフォーカス(AF)と自動露出(AE)が追従した状態で、秒間20コマの高速連写をすることも可能。高速連写ができるのはセンサーサイズが大きい標準カメラのみとなるが、動きの速い被写体にAF/AEが追従して撮影できるので、動いている被写体の決定的な瞬間を撮影するのに大いに役立つだろう。
ちなみにXperia 1に搭載されていた瞳AFは、新たに人物だけでなくペット(犬、猫)にも対応したとのこと。残念ながら動物を撮影する機会がなく試すことができなかったのだが、ペットを飼っている人にとっては便利な機能といえそうだ。
【まとめ】工夫して撮影することが楽くなるスマートフォン
もちろん、Xperia 1 IIはこだわりの撮影だけができる訳ではない。Photography Proで「Auto」の設定にして撮影する、あるいは通常のカメラアプリで撮影すれば、スナップショットのように手軽な撮影にも対応できるので、その点は心配無用だ。
とはいうものの、Xperia 1 IIのカメラの真骨頂が、細かな設定を変えながらベストショットを自ら作り出す、こだわり撮影にあることは確かだ。人工的な“簡単・綺麗”を求めるならベストな選択とはいえないが、リアルさにこだわってカメラの表現を楽しみたいならば、Photography Proを搭載したXperia 1 IIの楽しさが理解できるだろう。
ドコモ「Xperia 1 II SO-51A」の主なスペック | |
---|---|
メーカー | ソニーモバイル |
ディスプレー | 6.5型有機EL(21:9) |
画面解像度 | 1644×3840ドット |
サイズ | 約72×166×7.9mm |
重量 | 約181g |
CPU | Snapdragon 865 |
内蔵メモリー | 8GB |
内蔵ストレージ | 128GB |
外部ストレージ | microSDXC(最大1TB) |
OS | Android 10 |
5G最大通信速度(下り/上り) | 3.4Gbps/182Mbps |
5G対応周波数 | Sub6 |
無線LAN | IEEE802.11ax(2.4/5GHz対応) |
カメラ | アウト:約1220万画素(16mm/F2.2) +約1220万画素(70mm/F値2.4) +約1220万画素(24mm/F値1.7) +TOFカメラ /イン:約800万画素(F2.0) |
バッテリー容量 | 4000mAh |
FeliCa/NFC | ○/○ |
ワンセグ/フルセグ | ○/○ |
防水/防塵 | ○/○(IPX8/IP6X) |
生体認証 | ○(指紋) |
USB端子 | Type-C |
Qi | ○ |
カラバリ | ブラック、ホワイト、パープル |
発売時期 | 4月下旬以降 |
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