新型コロナウイルスの影響はあるものの、4月になれば新学期がやってくる。この春からケータイデビューする子供たちもいれば、スマートフォンを持つ少年少女もいるだろう。とはいえ、実際に料金を負担する保護者世代からすれば、できれば低コストで持ちたいと考えるはずだし、子供の使い方を制限できる管理機能が充実したものを選びたいはずだ。
そこで、子供向けに使えそう、格安で使えそうな回線を考えてみたい。
保護者が3大キャリアなら
同じキャリアの子供用ケータイがベターな選択
まず子供が小学生の場合、学校に持ってきていいケータイとして、ネット機能のないものを指定されることが多い。そうなると現実問題として、主要キャリアが提供する子供用ケータイとなる。
子供用ケータイは3大キャリアから出ているが、機種代金は別として月500円程度という格安なサービスになっており、オプションとしてGPSで場所を知ることができるサービスや、子供向けコンテンツの提供などさまざまな特典を用意していることもある。
ドコモだけは利用の条件として、保護者もドコモユーザーという条件が付くが、単独で契約できるauやソフトバンクでも、検索サービスや子供との通話料無料などの面から、セットで使わないとメリットが得にくい。
また、子供用ケータイの料金プランは専用機種がないと申し込みできないことが多いが、販売現場では端末を大幅な特価で提供される場面もあり、実質的には端末代金はほぼ不要で利用開始できる。つまり、子供用ケータイは初期費用も月額必要も安価なのだ。
保護者が格安SIMでも子供用ケータイを安く持つ方法
すでに格安SIMを利用している保護者なら、子供用ケータイも格安SIMで済まそうと考えるかもしれない。実際に本連載の以前の回で(「実はあまりお得じゃない? 子供向けケータイで格安SIMを使う」)、ドコモMVNOの格安SIMを子供用ケータイのF-03Jに挿入して試して、実際に使うことはできた。
また、F-03JはSIMロック解除にも対応しているので、ソフトバンクMVNOの格安SIMでも利用できる場合がある。筆者が試したところではY!mobileのスマートフォン用SIMでも利用が可能で、通話定額も使えた。また、FOMAの子供用ケータイは2020年3月31日で新規受付が終了になるなどの理由から、1000円台で未使用中古が入手できるという状況だ。
ただし、格安SIMにしても音声通話が可能で最小限で使えそうなのは、IIJmioの実質的に音声端末専用の「ケータイプラン」の月920円や、LINEモバイルで月500GBのデータ通信が付くプランの月1100円などが最安クラス。格安SIMなら副回線で音声SIMを追加できるところもあるが、音声SIMでは最低でも700円はかかり、しかも無料通話は基本ない。
もし、それでも保護者がキャリアに縛られずに子供用ケータイを用意したいのなら、対応機種は必要だが単独契約のできるauやソフトバンクの子供用ケータイを使う方法もある。保護者が同じキャリアでないとGPSでの位置検索や制限のない無料通話は利用できないが、格安SIMを無理に子供用ケータイに差し込むよりはお得。しかも、ソフトバンクは10円安い月額490円であるうえに契約期間の縛りなし、5分間までの無料通話もついてくる。
それでも、単独回線ではGPSによる検索サービスなどが使えず子供用ケータイとしての重要な役割が達成できないため、保護者も3大キャリアに乗り換えて、同じキャリアで使うのがよさそうだ。

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