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業界人の《ことば》から 第378回

オラクルが大阪にクラウド拠点、東京・大阪にマルチリージョン化

2020年02月13日 09時00分更新

文● 大河原克行 編集●ASCII

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自然災害対策、関西地域、低遅延

 大阪リージョンの開設によってターゲットとするのは、大きく3つのユースケースになる。

 ひとつは、ミッションクリティカルのDR(ディザスタリカバリ)構成。東京リージョンと大阪リージョンでDR構成することで、これまでの製造、流通といったユーザーにおけるDR構成だけでなく、金融、公共、公益などに多い、国内にデータを置きながらDR構成をしたいというニーズに対応できる。

 2つめは、西日本地域にデータを置きたいというニーズへの対応だ。ここでは、コンプライアンスに厳しい関西以西の公共、公益ユーザーなどが対象になる。

 そして、3つめが西日本地域でビジネスを行うユーザーのなかで、より低遅延の環境で利用したいというユーザーだ。大阪リージョンを利用することで、そうした課題が解決できるという。

 「ユーザーは災害復旧に向けても、国内のリージョンで復元力のあるアプリケーションを展開できるほか、法的管轄外から機密データをホストせず、コンプライアンスにも準拠できる」というわけだ。

 すでに大阪リージョンの採用を発表しているエディオンでは、これまではExadataによるオンプレミス環境で基幹システムを運用してきたが、東京および大阪リージョンを利用して、Oracle Cloudへと移行。システムの可用性と継続性の向上を図る。

 九州を中心とした西日本地域の中小病院を対象に電子カルテシステムを提供するソフトマックスは、大阪リージョンで同カルテシステムのインフラ基盤を構築。安定した高機能のカルテシステムを提供することになるという。

 ファイテンでは、大阪リージョンを活用したOracle Database Cloudによる基幹システムの移行および本番稼働を予定しており、低遅延の環境を生かした運用を目指すという。

 日本オラクルのヨハンセン最高経営責任者は、「日本のお客様は、グローバル事業の拡大や、高まるインバウンド需要への対応、事業拡大のための新しいビジネスモデルの構築など、大量のデータを分析し、迅速なアクションをとることが求められている。さらに、あらゆる事業の課金体系がサブスクリプション型へと変革する時代において、データドリブンなビジネスを志向することが求められている。日本オラクルが、東京、大阪のマルチリージョン体制を敷いたことで、日本のユーザーは、日本国内にデータを置いて、誰ともシェアしない環境を、オラクルが管理する形で、セキュアに利用できるようになる。企業のデータドリブンなビジネスへの変革を支援できる」とする。

 いよいよ日本におけるクラウドビジネスにおける体制が整った日本オラクル。「日本においては、リソースの半分をクラウド移行に費やしていくことになる」と、日本オラクルのヨハンセン最高経営責任者。「半分」と表現するところに、従来のオンプレミスユーザーへの支援を欠かすことはできない姿勢が垣間見られるが、国内最大のオンプレミスでのデータベースユーザーを持つ同社が、いよいよ本気になってクラウドビジネスに勢いをつけることになるのは明らかだ。

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