中国と北朝鮮のリスクにどう対処するのか:
アップル好業績でもティム・クックCEOが減給のワケ
2020年01月09日 09時00分更新
●好調の予想が続くアップル
そんな世界の状況に対して、比較的業績が安定するとみられているのがアップルです。2019年1月、ちょうど1年前、アップルは「利益警告」を出し、iPhoneの大不振を投資家に予告しました。結果として、2018年夏に1兆ドルの時価総額を誇っていた株価は崩落し、142ドル近辺まで下落しました。
しかし2019年末を見ると、そんなことを忘れてしまうぐらいの上昇を演じ、2020年に入ってすぐ300ドルの大台に乗せました。その後、前述のイラン危機による不安から300ドルを割り込んで推移しています。テクノロジー企業の中でも一番パフォーマンスが良かった銘柄が老舗のアップルだったというわけです。
確かにiPhoneはまだ元気を取り戻していませんし、スマートフォンの飽和状態も解消はされないでしょう。そのため目先をサービス、ウェアラブル、オーディオへと向けて、売り上げ拡大の新しい成長の源泉をいくつも作り出しています。加えて、iPadもMacも良かったことで、2019年第4四半期(7〜9月)は過去最高の売上高を記録するまでに持ち直しました。
2010年代はiPhoneの会社になったアップルでしたが、2020年代はそうでなくても良い、ということを知らしめたようなエピソードでした。
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