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末岡洋子の海外モバイルビジネス最新情勢 第238回

ついに日本上陸のシャオミ 彼らは自らをスマホメーカーと考えていない

2019年12月14日 12時00分更新

文● 末岡洋子 編集● ASCII

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シャオミはスマホメーカーではない点に注意が必要
これまでも彼らが意識してきたのは「無印良品」だ

 さてアジア。インドのシェアは3割近くを占めているものの、激戦区の中国では芳しくないようだ。直近の第3四半期において、中国市場におけるスマートフォンの売上は前年同期比7.8%のマイナス。シェアも前年同期の13.1%から9%に下がった(Canalys調べ)。なお、ファーウェイは中国市場で好調(シェアは24.9%から42.4%へと大きく成長)というから、欧州とはまったく逆になっているようだ。

 これもあってか、中国市場のプレジデントを兼任していたLei氏が同職を退任し(会長兼CEOのポジションは継続)、Redmiブランドのゼネラルマネージャーを務めるLu Weibing氏が中国市場を見るようだ。

 では、日本市場でシャオミは成功するのか――その前に、シャオミはスマートフォンメーカーではないことを認識しておく必要がある。前述の今年のMWCでの取材で、同社の幹部(Xiaomi Globalプロダクトマーケティング担当ディレクターのDonovan Sung氏)はシャオミを「スマートフォンとIoT製品をもつインターネットカンパニー」と表現した。

 提携や出資を通じて、電動スクーターから文具まで2000以上の製品を揃えているという同社、目指すのはライフスタイルのブランドだ。「コンシューマーエレクトリクスの無印良品になりたい」とこの幹部は語っていた。

 日本参入にあたってMi Note 10だけでなく、スーツケース、炊飯器などを揃えたことから、日本でシャオミのライバルになるのは、彼ら自身が意識しているという無印良品かもしれない。


筆者紹介──末岡洋子


フリーランスライター。アットマーク・アイティの記者を経てフリーに。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている

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