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婚活に威力を発揮!?「相貌心理学」はメイクや整形でもごまかせない

2019年12月06日 06時00分更新

文● 中村未来(ダイヤモンド・オンライン

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今年4月に開業した結婚相談所「SUN SUN CALL」では、「相貌心理学」という新たな切り口を使って婚活の成果につなげようとしている。人の顔から、人間性やパーソナリティーを理解するという相貌心理学とは一体どのようなものなのか。運営会社に話を聞いた。(清談社 中村未来)

フランス生まれの「相貌心理学」で
婚活の成果が上がる!?

人間の顔立ちのイメージ
顔を客観データとして分析して人間性や性格、パーソナリティーを理解する「相貌心理学」。フランスでは大手企業も人事や研修に活用するという Photo:PIXTA

 婚活業界のAI化が凄まじい。大手結婚相談所「パートナーエージェント」では人工知能KIBITを導入。また、恋愛・婚活マッチングサービス「Pairs(ペアーズ)」では、東京大学とタッグを組み、新たなマッチングアルゴリズムを共同開発している。

 そんな中、今年4月にサービスを開始したばかりの東京・南青山に位置する結婚相談所「SUN SUN CALL」は、「相貌心理学」という聞きなれないツールを駆使した婚活サービスを提供している。運営会社は芸能プロダクションという、一風変わったバックグラウンドを持つ。

 芸能事務所が母体という強みを生かし、婚活に欠かせないプロフィール写真には、芸能界の第一線で活躍しているプロのヘアメイクやスタイリストが入るというが、それ以上に興味深いのが、入会プランに含まれている「相貌心理学」だ。婚活マネージャーの中島幸一郎氏に詳しい話を聞いた。

「相貌心理学は、フランスで生まれた心理学の一分野です。輪郭・器官・肉付き・左右の非対称など、『顔』を客観データとして分析し、その人物の人間性・性格・パーソナリティーを理解します。当相談所でしか体験できないコンテンツとして導入することを決めました」

 相貌心理学は1937年、パリで360年の歴史を持つサン・ルイ病院の精神科長ルイ・コルマンが創設。その著書はフランスで最も権威ある大学出版局「フランス大学出版局(P.U.F)」から出版され、フランス国内では心理学として認知されている。現地ではフランス相貌心理学会を中心に、カウンセラーが広く活動し、大手企業が人事や研修に導入するなど、ビジネス・教育分野にも広く応用されている。「SUN SUN CALL」では、その相貌心理学を婚活時の自己分析に役立てているのだという。

 というのも、一般的に婚活は自己分析とともにスタートする。自分はどういう人間なのか、どんな結婚生活を求めているのかを、最初の段階で明らかにするのだ。しかし、この自己分析でつまずく人が少なくない。するといつまでたっても、自分の理想の人にめぐりあえないという、いわゆる婚活難民が生まれる。

 そこで、客観的に自分を見つめてもらうためのツールが相貌心理学だ。

メイクや整形でもごまかせない!
「人間の顔は情報の宝庫」

「カウンセラーによるヒアリングももちろん重要ですが、その場合でも発信するのは会員様ご自身。自分のことを相手に伝えるのは、実はかなり難しいことです。しかし、相貌心理学は、“顔”をデータとして捉えて客観的に性格分析を行います。写真さえあればお相手の顔の分析もできるので、マッチングの際に役立てていただくこともできます」

「SUN SUN CALL」で相貌心理学分析を担当する佐藤ブゾン貴子氏に、相貌心理学の具体的な分析方法を聞いた。

 2004年に渡仏したブゾン氏は、現地で相貌心理学に出合い、約4年間の研究を経て日本人初となる「相貌心理学教授資格」を取得した。相貌心理学には学者資格とその上位の教授資格の2種類があり、“学者”はフランスを中心に、スペイン、イタリア、タヒチ、カナダケベック州、オマーンなどに約1000人、“教授”は全世界に15人のみ。そのうちの1人がブゾン氏だ。

「相貌心理学では、顔の輪郭、肉付き、目・鼻・口などの形などから、内面を分析します。人間の顔は情報の宝庫。顔のつくりで、思考傾向や、行動パターンまで理解することができます」

 なお、ルックスの良しあしはまったく関係なく、整形したりメイクを変えたからといって、内面が変わるわけではないという。

「顔は生活環境や人間関係によって大きく変化するものなのです。ただし、顔に内面が引っ張られることはあります。たとえば整形によって自信がつくことで、内面が変わることもあるのです」

 日本では人相占いと混同されがちな相貌心理学だが、両者はまったく異なるもの。人相占いは、目の形が大きい、鼻の形がとがっているなど、パーツごとに占うが、相貌心理学は、目は大きいけれど輪郭は小さいなど、顔全体の特徴やバランスを差し引きしながら分析する。なお、「占いではないので運勢や未来はわかりません」とのことだ。

家庭的な人は
輪郭がどっしりしている

 婚活の現場では、ルックスも判断材料の1つだ。好みの顔のタイプというのは、誰しも持っている。しかし、相貌心理学を用いると、“好みの顔”と、“好みの性格が現れた顔”のギャップが浮き彫りになるという。

「たとえば、『顔は細面で目が切れ長な人が好き。性格は家庭的な人が理想』という人がいたとします。しかし、相貌心理学的には、細面で目が切れ長な人は、家庭よりも自分の世界を大事にするタイプです。では、家庭的な人はどんなお顔かというと、輪郭がどっしりしていて、顔全体の肉付きがふくよかなお顔です」

 要するに、家庭的な人が理想というのであれば、細面ではなくまずは輪郭がどっしりした人を選ぶのがいいというわけだ。

 とはいえ、何も相貌心理学に沿って婚活を進めよということではない。相貌心理学は、あくまで選択肢を広げる手段。これまで顔の好みだけを重視して成果が得られなかった人に、新たな指標にしてほしいとブゾン氏は言う。

「初めてデートする前に、お相手のお顔から性格を分析しておけば、初対面でも円滑なコミュニケーションを取ることができます。相手が好む会話のポイントや、あるいは地雷ワードもアドバイスできるので、婚活の戦略を立てやすくなります」

 要望があれば、交際に発展したカップルの相性診断も行う。ただし、相性を判断するのではなく、お互いを理解することが目的だ。こんな例がある。

「交際まで進んだ女性が、数回目のデートでお相手の男性に違和感を持つようになったというご相談がありました。やや高圧的な物言いが気になるというので、お相手の写真を拝見したところ、額の大きさが目立つ思考型タイプで、理詰めの会話をしがちな顔の特徴がしっかり出ていました」

 しかし、相貌心理学でどんな分析結果が出ようと、「相手とは性格が合わないから止めたほうがいい」とアドバイスすることは決してない。客観的に分析した結果を理解し、受け入れるかどうかは本人次第だ。

多くの人は好みの顔のタイプと
理想の性格が一致していない

「多くの場合、好みの顔のタイプと、理想の性格が一致していません。ただ、この『なぜ合わない?』という疑問が解消されることは、婚活にとって非常にプラスです。婚活がうまくいかないという人は、外見なのか内面なのか、ご自身の価値観を今一度確認するのも手かと思います」

「SUN SUN CALL」では、相貌心理学を今後の婚活事業にさらに積極的に取り入れる計画だという。

 顔認識システムによって、自分の好みの顔を割り出し、マッチング相手を探すというシステム自体は、すでに開発されており、結婚相談所連盟では最新AI(人工知能)のマッチングシステム「AIマッチング」が今年の2月にリリースされている。

 こうしたシステムに相貌心理学のメソッドを組み入れることができれば、顔の好みだけでなく「自分が望む性格の顔」を割り出すことができるほか、顔立ちから内面が合う者同士をマッチングさせるといった新しいアプローチも生まれる可能性がある。

「自分が望む性格の顔」は、果たして好みの顔とどれくらいギャップがあるのか。見てみたい気はする。


※本記事はダイヤモンド・オンラインからの転載です。転載元はこちら

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