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ASUS製のマザーボードやビデオカードを搭載

使い勝手が光る「Helios」採用、ハイエンドパーツに強力エアフローのASUS動作認定PC

2019年09月25日 09時00分更新

文● 宮崎真一 編集●八尋/ASCII

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「ZEFT ASX」

 自作PCにおいて「どこのメーカーの製品を買えばいい?」と聞かれてASUSと答えるユーザーは少なくない。しかし、マザーボードやビデオカードなどをASUS製で揃えても、組み上げる時間が取れなかったり、そもそも自作PCを作るのを億劫と感じている人も多いのではないだろうか。

 そういった人たちにオススメしたいのが、ASUSが動作認定した「Powered BY ASUS」である。セブンアールが運営するパソコンショップ SEVENの「ZEFT ASX」も、Powered By ASUS認定モデルで、最大の特徴はケースにASUS製「ROG Strix Helios」(以下、Helios)を採用している点にある。では、このZEFT ASXはどのようなPCなのか、詳しくみていこう。

使い勝手の高さが光るケースのHelios
Core i9-9900K+RTX 2080 Tiという最高クラスのスペックを搭載

 冒頭でも述べたとおり、ZEFT ASXでまず最初に目につくのがケースのHeliosである。このHeliosは、ASUSが開発したゲーミング向けミドルタワー型ケース。その外観でユニークなのは、天板に重量50kgまで対応するという布製のハンドルが装着されている点。これは、LANパーティーなどでデスクトップを持ち運ぶ際の利便性を考慮したものだが、日本ではLANパーティーそのものがあまりメジャーではないので、模様替えなどパソコンの位置を変える際には役立ちそうだ。

50kgまで耐えれるという布製のハンドル。持ち運ぶ際には重宝する

 外観はつや消しブラックでまとめられ、前面にはガラスパネルを採用。このガラスパネルにはLEDが搭載されており、そこに浮かび上がるイルミネーションはなかなかいい雰囲気を出している。また、このLEDは「ASUS Aura Sync」から制御可能なほか、天板に用意されたボタンにより光り方や色を変更することが可能だ。

天板に用意された各種インターフェース。左側がLEDコントロールボタン、右側がファンコントロールボタンとなる

天板のほとんどはメッシュ構造の吸気孔になっており、かなり冷却に配慮したケースであることがわかる

 天板にはこのLEDコントロールボタンのほか、ファンの回転が変更できるボタンを搭載。さらに、USB 3.1 Gen.1×4、USB 3.1 Gen.2(Type-C)、それにヘッドフォン出力ジャックとマイク入力ジャックを搭載。当然のことながら、アクセスしやすく、USBポート数も多いので使い勝手は良好だ。

 ケース両側面は、ガラスパネルを採用しており、内部構造が外部から確認できる仕様。とくに、マザーボード裏面側となる右側面にもガラスパネルを使用している点はおもしろい。

右側面を開けたところ。ケーブルの配線がすべてこちら側にまとめられているのが確認できる

なお、これらの配線はカバーで覆われるようになっており、外部から見えない工夫が施されている

 左側面を開けて内部空間を確認すると、かなり広く確保されており、メンテナンスなどの作業は行ないやすい。CPUには「Core i9-9900K」を、GPUには「GeForce RTX 2080 Ti」をそれぞれ搭載しており、ハイエンドのケースに見合った最高スペックのパーツが揃えられている。また、CPUクーラーにはCoolerMaster製の簡易水冷ユニット「MasterLiquid ML240L RGB」を搭載し、高い冷却性と静音性を享受することが可能。なお、ラジエーターは240mmのものだ。また、マザーボードはASUS製「ROG STRIX Z390-F GAMING」を採用している。

内部空間はかなり広め。ケーブルもまとめられており、かなりスッキリした印象。ケーブルによってエアフローが阻害される心配もない

 注目したいのは、冷却ヘッドとラジエータに装着された2基の120mm角ファン、それにマザーボードとビデオカードにLEDが搭載されている点。これらはすべてASUS Aura Syncで一括制御可能になっており、ユーザーが任意に光らせ方を変更できる点は非常に便利。実際、これだけ光るとかなり派手になるのではないかと思ったが、派手さはかなり抑えられている印象だ。

ラジエーターには120mm角ファンを2基装備。これらのファンはLEDにより点灯し、ASUS Aura Syncからコントロール可能だ

ASUS Aura Syncでは13種類の光り方が用意され、色や明るさなどを一括して制御可能。CPUの温度や負荷によって色を変えるといったこともできる

実際にLEDを光らせた様子。光る箇所は多いものの、あまり派手な印象は受けない

 ビデオカードは、Powered BY ASUSが示すとおり、ASUS製「ROG-STRIX-RTX2080TI-O11G-GAMING」を採用。このカードは長さが300mmクラスの製品で、カードの自重もかなりある。しかし、Heliosにはカードステイが標準で用意されているため、自重によるマザーボードのスロットのたわみを懸念する必要はまったくない。しかも、このカードステイは位置をユーザーが任意で調節可能なので、将来的にビデオカードをアップグレードする際に、そのまま利用できる点はありがたい。

ビデオカードには、RTX 2080 Tiを搭載したROG-STRIX-RTX2080TI-O11G-GAMINGを採用

Heliosに標準装備されているカードステイ。カードの重量でスロットがたわんでしまう心配は無用だ

 ケースファンは、120mm角ファンを前面に3基、背面に1基搭載。さらに、前述のとおりラジエーターには2基が装着されているため、内部のエアフローはかなり強力。吸気は前面の上下を中心に天板や底面から行われ、背面のファンへと排気される構造だ。また、底面の吸気孔には防塵フィルタが装備されており、ホコリなどが内部に溜まる心配もない。

 さて、これだけファンが多いと、その動作音が気になるところ。実際、動作音はそれなりにあるのだが、ゲームなどで負荷が掛かっても動作音がさほど大きくなることがあまりないようで、変化がない分、耳障りに感じることはなかった。

底面には防塵フィルターを装備。簡単に取り外すことができるので、掃除も容易

 電源ユニットはCoolerMaster製で80PLUS GOLD認証を取得した定格出力750Wのものを備え、システムメモリはDDR4-2666対応の16GBを2枚搭載するなどかなり豪華な仕様。ストレージもNVMe接続のSSDが1TBと4TBのHDDを装備し、容量もかなりたっぷり用意されている。

M.2スロットのSSDにはヒートシンクが装着され、冷却面でも抜かりはない

少々わかりにくいが、底面部にHDDが搭載されており、右側面からアクセス可能だ

価格も39万9800円とハイエンド
ゲームが快適にプレーできる最高スペック

 Heliosを採用するZEFT ASXは、その外観に引けを取らない最高クラスのスペックを備えたデスクトップパソコンであるといえる。価格もそれだけに39万9800円と高価だが、すべてのゲームが快適にプレーできるスペックを備えているといってしまっていい。

 では、ゲームでいったいどの程度のフレームレートが発揮できるのか気になるところだが、別記事で実際にゲームをプレイして、ZEFT ASXのポテンシャルに迫りたいと思う。

試用機の主なスペック
CPU Core i9-9900K(定格クロック3.6GHz、最大クロック5.0Hz、8C16T、キャッシュ容量16MB)
グラフィックス GeForce RTX 2080 Ti
メモリー 32GB PC4-21300(DDR4 SDRAM、16GB×2)、スロット数4のうち2スロット使用
ストレージ 4TB HDD+1TB SSD(NVMe対応)
内蔵ドライブ
インターフェース(前面) USB 3.1 Gen1端子×2、USB 3.1 Gen2(Type-C)端子、ヘッドフォン出力、マイク入力
インターフェース(背面) USB 3.1 Gen2(Type-A)端子×3、USB 3.1 Gen2(Type-C)端子×1、USB 2.0端子×2、HDMI、DisplayPort×3、スピーカー端子、1000BASE-T LAN、PS/2端子
拡張スロット PCI Express 3.0 x16×2、PCI Express 3.0 x4、PCI Express 4.0 x1×3
内部I/O SATA×6、M.2×2
電源 750W(CoolerMaster、80PLUS GOLD)
サイズ およそ幅250×奥行591×高さ565mm
OS Windows 10 Home(64bit)

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